【兵庫2児焼殺事件】妹家族と暮らす51歳独身男の複雑怪奇な共同生活…携帯持たず引きこもりだった

【兵庫2児焼殺事件】妹家族と暮らす51歳独身男の複雑怪奇な共同生活…携帯持たず引きこもりだった

焼け跡から子ども2人の遺体が見つかった…(兵庫県稲美町)/(C)共同通信社

 なぜ、小学生の兄弟が犠牲にならなければならなかったのか。

 兵庫県加古郡稲美町で住宅が放火され、小学生の兄弟の遺体が見つかった事件。県警の捜査員が24日午後1時ごろ、出火直後から行方が分からなくなっていた同居の伯父で無職の松尾留与容疑者(51)を、大阪市北区の扇町公園で発見。松尾容疑者は公園のベンチに1人でポツンと座っていた。県警は同日夜、松尾容疑者を殺人と現住建造物等放火の疑いで逮捕した。身柄を確保した際、松尾容疑者は抵抗もせず、捜査員の指示に従ったという。所持金は数千円、携帯電話は持っていなかった。

 松尾容疑者は4人きょうだいの長男で、次妹(49)とその夫(58)、小学生の甥2人の5人暮らし。19日午後11時半ごろ、兄弟の父親が仕事を終えた母親を迎えに行くため、車で自宅を出た。そのわずか5〜10分後、松尾容疑者はガソリンを室内にまいて火を放ち、木造2階建て約220平方メートルの住宅を全焼させ、就寝中だった小6の松尾侑城君(12)と小1の真輝君(7)を殺害した。出火直後、付近の防犯カメラに松尾容疑者が現場から徒歩で立ち去る姿が写っていた。

 調べに対し、松尾容疑者は「両親が出払うのを待って火を付けた」と供述している。

■携帯も持たず自宅1階で引きこもり

「住宅は松尾と妹の実家で、15年前、長男である松尾が相続した。もともと松尾は地元で就職したが、その会社が倒産。その後、大阪に移り、1年ほど前に実家に戻ってきた。コロナの影響で仕事がなくなり、体調もすぐれなかったようです。ずっと独身で携帯電話も所有していなかった。同じ屋根の下で暮らしながら、妹の家族とはほとんど顔を合わせず、口をきくこともなく、1階に引きこもっていた。妹には『働きたくない。生活保護を受けたい』と訴えていたようですが、そのためには財産を放棄したり、身内から援助を受けられないことを証明しなければならない。妹のご主人も仕事をしておらず、妹さん本人が深夜まで働かなければならないほど、生活は苦しかったようです。妹は松尾に仕事に就くよう促していたようですが……」(捜査事情通)

 松尾容疑者を幼少期から知る近隣住民がこう言う。

「代々、農家の家系で父親や祖父は周囲に土地を所有しとった。ええ家柄の子やったのに、そんな残酷なことできんのかなぁと思うとった。こんなこと言うてええんか分からんけど、本人にしてみれば自分の家やねんから、帰ってくるのは当然やろ。そこに妹の家族が住んどったちゅうこと。妹も一度嫁いで実家から出ていっているわけやし。兄が妹の家に転がり込んだわけではなく、自分が所有する家に戻ってきたら、妹家族が住みついとった。それでトラブルになったとしても、おかしないわな」

 家族に恵まれ、慎ましくも幸せな生活を送る妹家族に恨みつらみを抱いたのだろうか。

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