松本市スナック薬物殺人未遂事件 不起訴の美人ママ激白<上>

松本市スナック薬物殺人未遂事件 不起訴の美人ママ激白<上>

中原加奈美さん(C)日刊ゲンダイ

ネット上では「シャブ中のスナック」と誹謗中傷を浴びせられ、本人のSNSには「この人殺し」というメッセージが送られてきた。今年2月、殺人未遂容疑で長野県警に逮捕された松本市のスナック経営者の中原加奈美さん(36)は22日間勾留された後、不起訴処分となった。長野地検松本支部は不起訴の理由を告げず、「起訴猶予」か「嫌疑なし」か「嫌疑不十分」かも不明のまま。中原さんは逮捕による個人情報の拡散で社会的不利益を被り、人権侵害を受けたと訴える。

「これで釈放だからね。よかったでしょ。いろいろと早く全部話して」

 3月1日、釈放の朝、担当の刑事さんからこう言われましたが、謝罪の言葉ひとつありませんでした。逮捕されたのは2月8日で、事件発生から約3年半が経っていました。その3日前、自宅に家宅捜索が入り、翌6日、松本署でうそ発見器にかけられ、「事件に関わった人は誰か」と聞かれました。逮捕当日は午後、自宅に警察官が6人ぐらい来て、そのまま松本署に連れて行かれたのです。

 中原さんは従業員のホステス2人と共謀し、客の男女2人に覚醒剤入りの飲み物を飲ませて殺害しようとした容疑だった。一緒に逮捕された月岡愛被告(32)は殺人未遂、水野華菜子被告(35)は傷害罪で起訴され、中原さんは釈放された。

 取調室で「中原さん、これで逮捕ね」って言われました。「えっ、何で?」って聞いたら「このままだとね。3人とも罪が一緒になっちゃうから。中原さんがやったわけじゃないし、計画立てたのも中原さんじゃないのは分かっているんだけど、こうするしかないから。同じ罪で捕まっちゃいけないから。だから、できるだけ全部教えて」って。

■「犯人でない私まで逮捕し人質を取る形で捜査を進めた」

 中原さんは事件直後にも3回の事情聴取に応じ、月岡被告とのLINEのやりとりのデータを提出していた。それ以降、警察からの連絡はなかった。

 勾留理由については、「調書が足りないのと口裏合わせをされると困るから」と説明がありましたが、最近の事件ならともかく、口裏合わせの必要があればとっくにしています。「私が犯人ではない」と言うなら、なぜ逮捕する必要があったのか。2人の罪を証明するために犯人でない私まで逮捕し、人質を取る形で捜査を進めることが許されるのかというのが率直な思いです。最初に検察庁を訪れた際も、検事さんは「中原さんがやったと思って事情聴取しているわけではない。だけど今はこういう状況だから仕方ないんだよね」と言っていました。

 聴取は1日3回、多い時は就寝時間までかかり、8時間に及んだこともあった。

 弁護士から「調書を取らせるように」と助言されていたので積極的に協力しましたが、書こうとしない。最初の勾留期間の10日間は全然、調書を取らず、検察庁でも「とりあえず1通書きます」と言って、ずっとその調書のまま。刑事さんは毎回8時間ぐらいいて、ほとんど同じ話ばかり。同じ資料しか見ず、「ここはどういう意味?」とか、「それはこの前も言いましたけど」という答えの繰り返し。それが毎日続いた。

 ところが勾留延長が決まった途端、調書をバンバン取り始めたのです。「調書が足りないから勾留の取り消しは認めません」という通知が来たぐらいですから、勾留延長をするために調書を取らなかったとしか考えられません。

(あすに続く)

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