栗原心愛さん事件 性的虐待疑惑で分かった千葉県の“隠蔽体質”

栗原心愛さん事件 性的虐待疑惑で分かった千葉県の“隠蔽体質”

柏児童相談所の2月の会見(C)共同通信社

父親の虐待で死亡したとされる千葉県野田市の小学4年、栗原心愛さん(当時10)が、父親から性的虐待まで受けていた疑いが浮上した。14日の朝日新聞が伝えたもので、心愛さんが怖がっていたにもかかわらず、県柏児童相談所は保護の解除を決定したという。

 記事によると、心愛さんは2017年11〜12月、柏児相に保護されている期間中、医師や職員らに「パパが急にズボンを下ろしてきた。パンツも脱げて『やめてよ』と言ってすぐに上げたら、パパから『そんなこと言うとバレるだろ』と言われた」と打ち明けた。医師は「暴力行為だけではなく、性的虐待を含み、(心愛さんの)恐怖心はかなり強い」との所見をまとめていた。

 この内容は同年12月27日に柏児相の援助方針会議で共有されながら、この会議で心愛さんの一時保護が解除された。心愛さんは親族宅で暮らすことになり、その後、父親の勇一郎被告(41)に引き取られ、今年1月、浴室で死亡した。

「これまで『お父さんにぼう力を受けています』と書かれた心愛さんのアンケートのコピーを野田市の職員が勇一郎に渡すなど行政は失点続き。今度は柏児相の重大な判断ミスが発覚したわけです」(捜査事情通)

■二言目には「検証委員会で調べている」

 柏児相を管轄する千葉県に電話したところ、以下の回答だった。

「今回の記事は朝日新聞が一方的に報じたのであり、県が正式にコメントしたわけではありません。県としては2月に第三者による検証委員会を立ち上げ、2月と3月に1回ずつ問題の具体的な検証をしています。性的な虐待などはセンシティブな個人情報なので慎重に取り扱わなければなりません。朝日が報じた性的な虐待があったかどうかは検証委員会が調べているので回答できません」(児童家庭課の担当者)

 児相には非常勤の医師が数人いるが、誰が心愛さんを診察したのかも「検証委員会が検証していることなので分かりません」とのことだった。

「野田市は3月に職員ら12人を処分したけど、千葉県はまだ処分ゼロ。嵐をやり過ごそうとしているようです」とは地元のジャーナリストだ。

「アンケートを勇一郎に見せた件もマスコミの取材によって明らかになった。千葉県が自分から公表したことはひとつもありません。柏児相は当初は取材に応じてくれましたが、事態が深刻化すると『県に聞いて欲しい』と言うようになった。検証委員会が調べていると言い張っていますが、都合の悪い事実を隠し通す口実にしているとしか思えません」(地元のジャーナリスト)

 まさに隠蔽体質。亡くなった心愛さんが気の毒だ。

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