防衛大学校が受験者2250人も激減…蔓延する“いじめ”の実態

防衛大学校の受験者数が激減 『いじめ問題』との関係性を指摘する声

記事まとめ

  • 防衛大学校の今年4月採用の試験の受験者数が、2250人減少したことが分かった
  • 同大学校は少子化などを要因として挙げるが、『いじめ問題』を指摘する声もある
  • 暴行は当たり前で、いじめの当事者が自衛隊の幹部になっていると、法曹関係者は語る

防衛大学校が受験者2250人も激減…蔓延する“いじめ”の実態

防衛大学校が受験者2250人も激減…蔓延する“いじめ”の実態

防衛大学校の卒業式(C)日刊ゲンダイ

裸の下半身を掃除機で吸う。体毛に火をつける。全裸にさせ際限なく腕立て伏せをさせる。「風俗嬢と写真を撮ってこい」と強要する――。

 受験者数の激減は「いじめ問題」と無関係ではないだろう。

 2013〜14年にかけ、いじめを受けたとして防衛大学校を退学した男性(24)が、当時の上級生や同級生8人を相手に損害賠償を求めた裁判で、今年2月、福岡地裁は7人に計95万円の支払いを命じた。

「いじめの実態はこんなものではありません。殴る蹴るの暴行は当たり前。エアガンで撃ったり、バットで殴ったりしたこともあった。食べ切れない量の食事や硬いままのカップ麺にわさびを入れ、無理やり食べさせたり、熱湯を口に含ませたりもした。原稿用紙100枚に反省文を書かせ、ノート1冊全部に『ごめんなさい』と記入させた。廊下を泡だらけにし、掃除をさせ、机の中を荒らすなど、ムチャクチャでした。いじめの当事者の何人かは自衛隊の幹部になっています」(法曹関係者)

 同大は14年、下級生への指導を巡るアンケートを実施。4年生の57%に当たる274人が、下級生がミスや不手際をすると点数を加算し、一定の基準で罰則を与える「粗相ポイント制」に関わったことがあると答えた。

 そんな実態が明らかになったからか、昨年9月から12月にかけて行われた今年4月採用の試験の受験者数は前年1万4270人(男子1万396人、女子3874人)から1万2020人(男子8564人、女子3456人)と2250人減。年によって募集人員の増減や少子化の影響も考えられるが、15年1万5328人、16年1万4927人、17年1万5094人と、これまでさほど差はなかったが、この1年間で大きく受験者を減らした。

「さまざまな要因があると考えられるので一概には言えませんが、近年の少子化による若年人口の減少、景気及び、雇用の動向の影響を受けているという認識です」(同大学校)

 新入生は入学した時点で特別国家公務員の身分となり、月給11万4300円と「期末手当」が計37万円支給され、全寮制のため、光熱水費、食費はタダ。卒業後は自衛隊幹部への道が開かれている。

 とはいえ、これだけ「いじめ」が蔓延しているとなると、二の足を踏む受験生も多いだろう。

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