偽五輪バッジ売り逮捕 愛好家団体トップが朝日新聞で語っていた仰天予測

偽五輪バッジ売り逮捕 愛好家団体トップが朝日新聞で語っていた仰天予測

押収された偽ピンバッジ(C)共同通信社

「あまりにもひどい偽物だ。摘発されてよかった。東京五輪本番が近づくにつれて、偽物も増えていくでしょう」

 2017年6月、東京五輪の偽ピンバッジが違法に販売されていたことが発覚した際、愛好家団体「東京ピンクラブ」の事務局長(当時)は朝日新聞の取材に対し、こう怒りをあらわにしていたが、まさかその張本人が偽取引に手を染めていたとは……。

 偽のピンバッジを販売していたとして、警視庁生活経済課は4日までに長野市で古物販売業を経営する竹之内勇容疑者(65)を商標法違反の疑いで逮捕した。竹之内容疑者は今年3月までの約2年間で偽ピンバッジを約240回販売し、約140万円稼いだとみられている。

「協賛企業の社員向けに作られた非売品のバッジを偽造したもので、中国から1個2000円ほどで輸入し、ネットオークションで、1個8000〜9000円で転売していた。人気のあるものは5万円以上で取引されます。自宅からは、五輪やラグビーワールドカップ関連のピンバッジなど、30種類、約3000点が見つかった」(捜査事情通)

 海外では世界的イベントでピンバッジを交換する習慣があり、日本では1998年の長野五輪で広まった。

 竹之内容疑者は長野市で焼き肉屋やラーメン店を経営していて、長野五輪を機に収集家になった。その後、ピンバッジ会社を立ち上げ、東京、名古屋、海外などで商売していた。

「全国の愛好家が集まる交流イベント『長野ピンずる祭り』では、実行委員だった竹之内さんが、『ピンを見て長野五輪の愛と奉仕の精神を思い出して欲しい』『長野発祥で根付いたピン文化を大切にしたい』と話していた。ピンバッジは交換が原則ですが、交換用のバッジがない場合は、販売することもあります。ただ、その場合でも個人の責任において偽物を販売しない、取り扱わない、不正な取引はしないルールでした。それを守るべき立場の竹之内さんが金儲けに走っていたのだとしたら、残念でなりません」(実行委員のひとり)

 東京ピンクラブでは、メンバーがブログで偽物情報を公表していたが、「偽物が増える」と予測していた元事務局長が販売元だったとは、皆、予測不可能だっただろう。

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