北潜水艦が日本海で不穏な動き SLBMで米本土も射程圏内に

北潜水艦が日本海で不穏な動き SLBMで米本土も射程圏内に

弾道ロケット試射を指導する金正恩委員長(C)共同通信社

 陸も海もきな臭くなってきた――。米CNNが米当局者の話として、北朝鮮が北西部・亀城市でミサイル発射用機材を搬送している車両を確認した、と報じた。ミサイルが発射されるとすれば、朝鮮戦争の休戦協定締結日の27日前後とみられるが、北朝鮮は海でも不気味な動きを見せている。潜水艦が日本海で10日間近くも活動する異例の動きを見せているのだ。

「日本海で確認されている北の潜水艦の活動は通常、3〜4日間程度。10日間というのは極めて長い。米軍は先週、北の潜水艦の拠点である東部の新浦基地でSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)の発射技術の試験が実施されたことを確認しており、日本海の動きにも警戒しています」(防衛関係記者)

 SLBMの脅威は、ICBM(大陸間弾道ミサイル)に匹敵する。軍事ジャーナリストの世良光弘氏がこう言う。

「北が本気で米国を攻撃するのであればSLBMで十分でしょう。潜水艦で潜航して米本土に近づけば、飛行距離が8000キロのICBMではなく、1000〜3000キロクラスの中距離ミサイルでも攻撃可能だからです。現在、北が保有している潜水艦は小型で行動範囲は限られていますが、いずれはロシアの大型潜水艦を持つのではないか、といわれている。注意が必要です」

 SLBMは「第2撃能力」にもなるという。仮に北朝鮮が他国の先制攻撃を受けても、潜水艦に搭載したSLBMの攻撃戦力は維持が可能なため、相手国に報復攻撃できるからだ。

「例えば、米軍が北朝鮮に先制攻撃を仕掛けて核施設を壊滅したとする。しかし、SLBMを保有していれば、どこかの海に潜んでいる潜水艦から米国に核攻撃が可能です。米本土に届かない場所に潜っていたとしても、ハワイや日本など同盟国への攻撃でも構わないわけです。ならば先制攻撃の際に潜水艦も一緒に撃破すればいいのですが、潜水艦というのは出港は確認できても、その後、どこに潜っているのか把握するのが難しい。北の今回の長期間の潜水活動は、“SLBM誇示”の北朝鮮のメッセージとみていいでしょう」(世良光弘氏)

 北朝鮮は果たしてどう動くのか。


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