5年で年商3倍に 摘発アニメバー“やり手オーナー”の裏手口

5年で年商3倍に 摘発アニメバー“やり手オーナー”の裏手口

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 調子に乗り過ぎたようだ。アニメやゲームオタクが集まる大阪・ミナミの人気アニメバーが摘発された。女性店員に違法な接客をさせたとして25日、風営法違反(無許可営業)の疑いで大阪府警南署に逮捕されたのは、経営者の中野久和容疑者(39)。

 中野容疑者は2000年、ソフトウエアの開発・販売などを手掛けるコスモメディアを設立。07年から飲食業中心のナスカグループの代表として、コスプレオタクが集まる日本橋を中心に、メイドカフェなど26店舗を経営している。常連客が言う。

「摘発された宗右衛門町のひみつの集会所『カルテット』は昼間から営業していて、アニメオタクのメイドと一緒に朝までゲームやカラオケができるのがウリ。『いもうとカフェ』はグループの中でも超人気店で、いつも常連客であふれ返っていた。グループ全体で行う女性スタッフの総選挙も人気イベントでした」

 コスモメディアのHPによると、中野容疑者は高校卒業後、倉庫を改装してネットカフェを始めた。その後、業務を次々と広げ、ナスカグループの売り上げは、この5年間で3倍以上になった。自身のSNSでは、「サイボーグ009」のオープニングテーマを歌うアニソン歌手の成田賢や漫才コンビのギャロップ、NMB48が来店したことを投稿。オタクの街で、確固たる地位を築いた。

 そんな中、「店で接待行為をしている」とタレ込みがあったという。

「今年1月、立ち入り調査をしたところ、接待行為が認められた。そこで2月、中野容疑者を呼んで『接待行為をさせません』という誓約書を書かせたのです。ところが、それ以降も再三、警察官が店に顔を出したり、『接待行為はしてないか』と連絡したのに一向に改めようとしなかったため、逮捕に至ったのです」(捜査事情通)

 何度も注意してお目こぼししようものなら、他の店に示しがつかない。ましてや、口では「ハイ、分かりました」と言いながら、シレッと違法行為を続けられたら、府警のメンツは丸潰れだ。そのため今回、コンセプトバーとしては異例の摘発となった。

 調べに対し、中野容疑者は「接待行為をさせたことは間違いない。接待行為をさせるには、風俗営業の許可が必要なのは理解していた。ただ、接待をしないと売り上げが上がらなかった」と供述しているそうだ。

 カルテットの営業時間は正午から翌朝5時。ナイトタイム(23時から翌朝5時)の料金は2時間3000円で、アルコール飲み放題、カラオケ歌い放題だ。未成年者に飲酒をさせていたわけでもなく、お触りなどがあったわけでもない。それでも接待行為が可能な風営法の許可を取らなかったのはなぜか。

「カルテットは深夜酒類営業の届けが出ているので、営業時間の制約はありません。ただ風俗営業の許可を取ると、深夜1時以降(宗右衛門町以外の地域は0時まで)の営業ができなくなる。当然、売り上げは減ります。売り上げを確保するために、無許可で深夜営業を続けていたのでしょう」(同業者)

 急成長には裏があったワケだが、コスプレ嬢とアニメ談議ができなくなったオタク連中のガッカリしている姿が目に浮かぶ。

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