山口組ナンバー2高山若頭が出所 最大の難局にどう動くのか

指定暴力団・山口組"ナンバー2"の高山清司若頭が出所 山口組三派分裂で動向に注目

記事まとめ

  • 指定暴力団・山口組の次期トップとも目される高山清司若頭がついに出所した
  • 神戸山口組組員射殺事件で、山口組総本部や名古屋の弘道会本部など組事務所は使用制限
  • 山口組の目下の問題は、神戸山口組、任侠山口組との三派分裂で、高山若頭の動向に注目

山口組ナンバー2高山若頭が出所 最大の難局にどう動くのか

山口組ナンバー2高山若頭が出所 最大の難局にどう動くのか

品川駅で5年ぶりに姿を見せた高山清司若頭(C)日刊ゲンダイ

神戸ナンバーが出迎えに

 国内最大の指定暴力団・山口組の次期トップとも目される若頭の高山清司がついに出所した。2014年6月に恐喝罪で収監されてから約5年間のムショ暮らしだった。

 18日早朝、府中刑務所(東京都府中市)の正門には、小雨が降る中、マスコミと機動隊が集まっていた。午前5時20分、トヨタの黒塗りの高級SUVが正門前にやってきた。ナンバーを確認すると東京都内にもかかわらず、これみよがしの神戸ナンバーである。言わずもがな、山口組総本部があるのは神戸。神戸から車を出したというメッセージなのだろう。高山若頭が乗ることはほぼ間違いないと思われた。

 午前6時少し前、正門が開く。先ほどの神戸ナンバーワゴンと大型SUVが覆面警察車両数台にはさまれて府中刑務所を後にした。

 2011年4月に司忍(本名・篠田健市)山口組6代目組長が府中刑務所から出所した際も、品川駅から東海道新幹線に乗車した。そのため今回もマスコミ約50人は品川駅で高山若頭の姿をおさえるべく張りこんだ。

 午前7時前、連絡があったのか品川駅にいた30人近くの組関係者が車を寄せられる場所に並びだした。さきほどの黒い高級ワゴンが停まり、ドアが開くと、中から高山若頭が現れた。黒いベースボールキャップをかぶり、全身濃紺。糖尿病や脊髄の病気を患っているとも噂されているが、以前のように首にコルセットを巻き、杖をつきつつも自らの足で新幹線のホームへと素早く姿を消した。そのまま名古屋の私邸に向かったとされる。

■組事務所使用制限続けば壊滅か

 本来は神戸の山口組総本部に直行し司忍(篠田健市)6代目組長に挨拶をするところだが、今月10日にも神戸市内で神戸山口組組員2人が射殺される事件が起き、弘道会系組員が逮捕された。翌11日から兵庫県、大阪府、愛知県の都道府県警は山口組総本部や名古屋の弘道会本部などの組事務所に対し、暴力団対策法に基づく使用制限の仮命令を出していたためである。

 仮命令後15日以内に公安委員会の意見聴取があり、その結果を受けて、使用制限が課されることになるが、組事務所の使用制限は暴力団にとって死活問題だという。

“手打ち”の可能性はあるのか

 府中刑務所正門前で、司忍組長や高山若頭が会長を務めた弘道会(本部・名古屋)を中心に山口組などヤクザ社会を長年取材してきた名古屋在住のジャーナリスト、成田俊一氏に話を聞いた。

「6年ぶりに高山若頭の姿を見たが、健康が本当に心配だ。抗争ごともあって、きわめて困難な時局の真っ只中、それを乗り切れる体力があるのか。

 山口組の目下の問題は、神戸山口組、任侠山口組との三派分裂をいかに収束させるかだ。即位の礼や来年には東京オリピック・パラリンピックもある。国際社会の目が日本に向いているなかで、しばらくはこれ以上の騒ぎは起きないとは思われるが、使用制限で組事務所は使えず、抗争が認定されて、このまま特定抗争指定暴力団に指定されてしまえば、6代目山口組は解散せざるをえないことになりかねない。これは神戸山口組も同じことだ。

 公安委員会による使用制限に対する意見聴取に、まだ6代目山口組も神戸山口組も行っていない。言い分を言ったからといって、事態は変わらないということもあるのだろうが。

 弘道会と山健組が抗争指定を受ければ、組解散も視野に入るが、これらの解散はやくざ世界の崩壊も意味してくる。山口組三派がこれを回避するには、まだまだ先の話になるのだろうが、6代目の引退、それによる三派の和解、手打ちが必須の条件になる。これだけ大きな手打ちであれば、それなりの立場の人が入る必要があるが、現実的に考えられるのは稲川会や住吉連合などの関東勢力になる。一方、関係者によれば、すでに引退後の司組長のために3000坪の土地を名古屋郊外に購入したという話もある」

 もはやヤクザ世界にとっての難局とも言えそうだが、高山若頭はどう動くのか注目だ。

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