栽培ノウハウ全国に広め乱用者増やした“大麻の師匠”の大罪

栽培ノウハウ全国に広め乱用者増やした“大麻の師匠”の大罪

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

表の顔は園芸店社長で、裏の顔は「大麻の師匠」だった。

 大麻の栽培道具を販売したとして、東京都世田谷区の園芸用品販売会社社長、公文智容疑者(53)が20日、大麻取締法違反(栽培幇助)の疑いで神奈川県警に逮捕された。大麻栽培用具の販売による立件は全国初とのこと。

 公文容疑者は2016年、渋谷のラブホテル街近くの路地裏のビルの1階に園芸用品輸入・販売店「グロウショップ レアル」をオープン。表向きは園芸店の社長を装いながら、大麻栽培の顧客数百人に、栽培用の照明器具や肥料などを販売していた。

■顧客数百人抱える東日本最大級の店

「店内は園芸販売店というよりむしろ倉庫のようで、棚には何種類もの植物の栄養剤や肥料が並べられ、床には段ボールが積まれ、照明器具やファンなどもあった。公文容疑者は顧客に大麻草の成長具合に応じて、どの肥料を使えばいいか、あるいは初心者向けに栽培方法をアドバイスしていた。顧客の自宅からは公文容疑者が書いたメモが見つかった」(捜査事情通)

 県警は昨年10月から今年11月にかけ公文容疑者から栽培キットを購入した弟子23人を大麻栽培容疑などで逮捕し、1600本以上の大麻草を押収した。

 同店の営業時間は、平日は16時から21時までと普通の園芸店にしては明らかに怪しく、HPでは海外から輸入したとみられる栽培道具や肥料などの商品が数多く販売されている。「初心者グロウ完全セット」だけで8種類(6万5000円〜)あり、「最強栽培究極セット」(40万円)といったものも。

 さらに、「長年にわたって蓄積されたデータを元に、最高の配合表(水耕栽培)が完成しました。希望するよゐこの方にはお配りします」といった意味深なメッセージも記載されていた。

「ほとんど人が出入りしているのを見たこともなかったですし、その社長はもちろん、人の気配は全然なかったですね」(店の近隣住民)

 昨年の国内大麻関連事件の摘発者数は、過去最多の3578人(前年比570人増)。覚醒剤の摘発者数は年々減少し、コカインは横ばい傾向であるのに対し、大麻はこの5年で急増している。最近はカナダやアメリカの一部で合法化されたことから、現地で購入して使用する日本人観光客も増え、それに応じて北米からの密輸の割合が9割以上を占めるようになった。

「大麻栽培」のノウハウを全国に広め、乱用者を激増させた「大麻の師匠」の罪は重い。

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