大阪女児誘拐事件で浮かびあがった 栃木“監禁生活”恐怖の6日間

大阪女児誘拐事件で浮かびあがった 栃木“監禁生活”恐怖の6日間

優等生から転落(大阪へ移送される伊藤仁士容疑者)/(C)日刊ゲンダイ

「1日1食くらいで、風呂も2日に1回くらいだった」――。今月17日から大阪市住吉区の小学6年の女児(12)が行方不明になり、栃木県小山市の職業不詳、伊藤仁士容疑者(35)が大阪府警に未成年者誘拐の疑いで逮捕された事件。

 伊藤容疑者の自宅からは今年6月から行方が分からなくなっていた茨城県在住の中学3年の少女(15)も保護されたが、女児の証言からは6日間に及ぶ“監禁生活”の恐怖が浮かび上がってくる。

 伊藤容疑者は今月10日ごろ、SNSを通じて女児と知り合い、「うち来ない?」「半年くらい前に来た女の子がいる。話し相手になってほしい」などとメッセージを送信。やりとりを重ね、17日の午前10時半すぎに女児の自宅近くの公園に誘い出した後大阪メトロ御堂筋線のあびこ駅から電車に乗り、在来線を乗り継いで自宅に連れ去ったという。

「伊藤容疑者と女児はスマホのオンラインゲームをキッカケに連絡を取り合うようになったらしい。伊藤容疑者は女児と帰宅後、逃亡を防ぐためか、すぐにスマホと靴を没収。スマホからは利用者情報の入った『SIMカード』を抜き取り、電源を切る徹底ぶり。逃げ出した女児が警察に保護された時、白いパーカに靴下という姿で震えていたようです」(捜査事情通)

 伊藤容疑者は「自宅まで連れ帰ったが、誘拐するつもりはなかった」と容疑を否認しているという。

 一方、茨城県の女子中学生を巡って、同県警は女子中学生の部屋から伊藤容疑者の携帯番号が書かれたメモを発見。7月に伊藤容疑者の自宅を調べたが、女子中学生を発見できなかった。

引きこもり犯の動機

 本紙(日刊ゲンダイ)記者が犯行現場となった伊藤容疑者の自宅の近所住民に取材すると、「20年ぐらい姿を見ていないから分からない」「10年間に数回見かけた程度」と口を揃え、最寄りのコンビニの店員も「(伊藤容疑者の顔に)心当たりはない」と語った。

 どうやら、近所付き合いはほとんどなかったらしい。

「父親は交通事故ですでに亡くなり、母親は伊藤容疑者の祖母の介護のために別宅に住んでいた。中学時代は剣道部に所属し、全国クラスの腕前。成績優秀の明るい生徒だったようですが、高校受験に失敗してから様子が一変。最近はラーメン屋や自動車教習所の事務職など、職を転々とし、引きこもりがちだった」(前出の捜査事情通)

 口数の少なさから「幽霊」とも呼ばれていたという誘拐犯。動機の解明や他に被害者がいなかったのか、など真相解明が急がれる。

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