拳月ら4大勢力300人超を逮捕 大阪府警“半グレ狩り”加速の契機と今後

拳月ら4大勢力300人超を逮捕 大阪府警“半グレ狩り”加速の契機と今後

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

大阪府警が「半グレ狩り」を加速させている。

 昨年1年間で200人余りだった逮捕者が今年は11月末時点ですでに300人を超え、12月分を合わせるとさらに増える。

 府警は今年9月3日、初の「半グレ対策会議」を開いた。府警本部や南署、曽根崎署の幹部ら約50人が出席し、石田高久本部長がハッパをかけた。ここまで「半グレ対策」に本腰を入れたのには、ある理由がある。7月27日に放送されたNHKスペシャル「半グレ 反社会勢力の実像」だ。

 番組は大阪・ミナミを拠点とする半グレ「拳月グループ」の首領で、元格闘家の相良正幸被告(35)と「テポドングループ」のリーダー、籠池勇介被告(33)が肩で風を切りながら、ミナミの街を闊歩するシーンから始まる。

「半グレグループがしのぎを削る大阪で、2人はミナミの顔として知れ渡っている」とヨイショし、「自分らは捕まるようなことはしていない。それが顔をさらして取材を受ける理由だという」と説明。籠池被告のインスタを見て「ファン」になったという女性まで紹介していた。出演した半グレたちはキャバクラやガールズバーなどを経営し、ブランド物の服や装飾品、時計を身に着け、仲間とバカ騒ぎする派手でぜいたくな暮らしぶりをタレ流した。放送後、府警には「あんなんが堂々とミナミで好き放題やっとんのか」「はよ、捕まえんかい」といった苦情が殺到。番組を見た警察庁長官も激怒したという。

「事前に聞いとった番組内容とまったく違ったもんやから、ア然としたわ。あんな連中が、“若者の憧れの対象”みたいな番組を流されたら、『半グレになりたい』いう若者が出てきてもおかしない。公共の電波を使って、半グレのトップに好き放題、エラそうに言わしたらアカンわ。あれを見て腹を立てへん警察官なんて1人もおらへん。あれで捜査員魂に火が付いた。今後も徹底的にやっていくで」(捜査事情通)

 府警は早速、8月に籠池被告を恐喝未遂の疑いで、10月には相良被告を強制性交の疑いで逮捕。半グレ対策会議以降の逮捕者は200人を超え、わずか3カ月間で昨年1年間の数字に並んだ。その間、拳月、テポドンに加え、アビスの菅野深海被告(21)とモロッコの岡本一樹容疑者(20)といったミナミの「4大半グレ」のリーダー全員を留置場にブチ込んだ。「半グレ掃討作戦」はまだまだ続く。

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