親が心配して連れ戻す…中国人留学生の日本脱出が始まった【新型コロナパニック たくましい中国人】

親が心配して連れ戻す…中国人留学生の日本脱出が始まった【新型コロナパニック たくましい中国人】

近年、都内の私大でも中国人留学生が激増しているが…(C)日刊ゲンダイ

【新型コロナパニック たくましい中国人】#1

 2月下旬になって中国人ネット民の間でも日本批判が高まった。27日はそれが最高潮に達した日だった。中国人留学生の面倒を見る都内の非営利組織に、中国にいる保護者から電話がかかってきた。

「一体、日本はどうなっているんですか!」

 この組織によれば、新型コロナウイルス禍を親が心配して、日本に留学している子女を中国に連れ戻す動きがあるという。感染者が8万人を超えている中国の方が日本よりマシだというのである。非営利組織の中国人スタッフは「結局、2人の中国人留学生が帰国しました」と語る。

 ある中国人留学生のもとには「日本政府は東京五輪があるから感染者数を隠蔽している。早く帰って来い」という家族や親戚からの電話が殺到したという。中国人留学生自身も、感染者を増やしながら満員電車で通勤を続ける日本人にはビビっていたようで、「いかに東京から逃げ出すか」が関心事となっていた。

 親が心配しているのは、ほかでもない安倍政権の対応だ。中国政府の都市封鎖や企業の休業、学校の休校などの「間髪入れずしての強制措置」を目の当たりにし続けた中国人は、政治体制の違いがあるとはいえ、安倍政権の対策を手ぬるいと感じているのだ。

「ウイルス検査に消極的なのはなぜなのか」「北海道でようやく休校になったが、他の地域はなぜそうしない?」「これほど感染者が出ていながら、日本はなぜ企業活動を続けているのか」――。日本在住の中国人を中心に、ネット上で不満が一気に噴き出した。一方で、北海道・鈴木直道知事の休校措置には中国人ネット民の間でも拍手喝采が起こっていた。

 くしくも同日の夕方、安倍首相は突然「全国の小中高と特別支援学校を3月2日から春休みまで休業させる」と打ち出した。その宣言に日本中は泡を食ったが、もしかして安倍首相は、スピーディーかつタイムリーな“中国流の強制措置”とやらを一度やってみたかった?

(姫田小夏/ジャーナリスト)

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