風俗嬢感染も特定難航…夜のクラスター対策はお手上げ状態

風俗嬢感染も特定難航…夜のクラスター対策はお手上げ状態

新宿・歌舞伎町(C)日刊ゲンダイ

ウイルスが「夜の街」から地方へ――。

 青森市で10日、デリバリーヘルス(派遣型風俗店)に勤務する20代女性の新型コロナウイルス感染が確認された。女性は茨城県に住む出稼ぎ風俗嬢で、今月3日、高速バスで上京し、同日夜、新宿・歌舞伎町のホストクラブを利用した。その翌日、女性は東北新幹線で青森市に移動し、8日までの5日間、市内のホテルに泊まりながらデリヘルで働いていた。

 利用客は予約状況などから、25人いるとみられ、すでに従業員2人と客4人の男性6人の陰性が確認された。他に男性客3人がPCR検査の結果を待っている状態だが、濃厚接触者27人のうち、18人と連絡が取れていない。

 青森市保健所の担当者がこう言う。

「他に女性従業員が何人いたのか、どんな体制だったのか、全体の人数は把握できていません。店側は顧客リストを持っていますが、店で得た情報ですから、市が利用客に直接連絡を取るわけにはいきません。店から連絡をしていただき、本人から申し出てもらうなどしてようやく特定できたのが、PCR検査を受けた客の計7人です」

 顧客リストがあるとはいえ、その多くが偽名を使っており、風俗店から直接連絡がいけば、客によってはトラブルになりかねない。客の中には他県からの出張中に、デリヘルを利用していた男性もいたという。

「地方なので自分から申し出にくい部分はあると思います。風俗店で感染したことが隣近所に知れたら大変ですから。名乗り出てくれるのを願うばかりです」(前出の担当者)

 先月9日には岐阜市で20代の風俗嬢の感染が判明。この女性も神奈川と岐阜を行き来する出稼ぎ嬢で、20人以上の相手をしていた。市は利用客に申し出るよう呼び掛けたが、連絡してきたのはわずか3人だけだった。

 また26日、徳島県で約2カ月ぶりに感染が確認されたのも20代の風俗嬢だった。発症前に泊まりがけで大阪に行った際、市内のホストクラブを数軒ハシゴ。この風俗嬢のケースも、接客した30人のうち、20人と連絡が取れなかった。

 いずれも店側の同意を得られず、店名を公表できなかったため、濃厚接触者を把握し切れなかった。マスクを外し、直接肌が触れ合う風俗店で利用客を特定できないとなれば、市中感染の拡大につながりかねない。

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