キャバクラで難癖「コロナ殺人」の一部始終 感染した甥をかばって

キャバクラで難癖「コロナ殺人」の一部始終 感染した甥をかばって

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

新型コロナウイルスに感染した甥をかばうため、仲裁に入った叔父が誹謗中傷を浴びせた男に撲殺された。

 長野県上田市内の路上で20日、同市の建設作業員の藤井信康さん(50)の顔を殴り、死亡させたとして、同県警上田署は21日、建築業の久保田信次容疑者(42)を傷害致死容疑で送検した。

「退院早々、何飲みに来てるんだ」

 悲劇は4連休の最中に起きた。19日夜、藤井さんは市内の繁華街にあるキャバクラで甥などと大勢で酒を飲んでいた。藤井さんと顔見知りの久保田容疑者が、コロナに感染して退院した藤井さんの甥をなじったことから口論になり、もみ合いになった。一行は騒ぎが大きくなったため、店から出た。

 20日0時35分ごろ、久保田容疑者は仲裁に入った藤井さんとキャバクラ店近くの路上で殴り合いになった。

 久保田容疑者は藤井さんの顔面を素手でブン殴り、頚椎損傷のケガを負わせた。

 一緒にいた仲間が「殴り合いの喧嘩をしている」と110番。署員が駆け付けると、藤井さんはすでに意識不明の状態で、同日午後6時半ごろ、搬送先の病院で死亡が確認された。

 その場に居合わせた関係者がこう言う。

「甥は亡くなられた藤井さんのお兄さんの息子さんで、その甥が関係する店で先月、コロナの感染者が出ました。本人も感染したのですが、『コロナを出しといて何で飲みに来てるんだ』と、久保田容疑者に難癖をつけられたようです。現場はスナック街で、路上には20、30人ほどがいて大騒ぎになっていた。久保田容疑者のパンチが顔面に決まった瞬間、藤井さんの下半身がぐらつき、さらにもう1発浴びて、それが致命傷になった。藤井さんは体が伸び切ったまま、道端にバタンと倒れ込んだ。首の骨は15センチほどグニャッと曲がった状態で、呼吸ができなくなっていた。久保田容疑者はニッカーボッカー姿で激高していて、それでもまだやり足らないぐらいの勢いでした」

 小さい頃から久保田容疑者を知る近隣住民がこう言う。

「お父さんは自宅で鉄の部品を作る会社を経営する傍ら、農業も営んでいて、おとなしい人でね。息子(久保田)は地元の高校を中退したんだけど、その後、結婚して実家で両親と奥さん、お子さんの5人で暮らしてました。何年か前に離婚して息子は実家から出て行き、別の女性と市内のアパートで暮らしていたみたい。小さい頃からとにかくおしゃべりで、社交的という印象でしたが……」

 感染者への誹謗中傷自体、許せないが、何の罪も関係もない仲裁者を撲殺とは非道極まりない。

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