地方都市の凄まじいコロナ差別…愛媛今治で感染者の中傷ビラをまいた男の素性

「コロナ差別」新型コロナウイルスの感染者の顔写真載せビラまき男二人逮捕

記事まとめ

  • 新型コロナウイルスの感染者を誹謗中傷するチラシをバラまいたとして男二人が逮捕
  • 感染者の陽性が判明した時点で、一部で男性の名前が特定され、LINEなどで拡散
  • 繁華街全体が風評被害にあい、あるスナックには嫌がらせや苦情の電話もあったという

地方都市の凄まじいコロナ差別…愛媛今治で感染者の中傷ビラをまいた男の素性

地方都市の凄まじいコロナ差別…愛媛今治で感染者の中傷ビラをまいた男の素性

愛媛県の今治市(C)miyata/アマナイメージズ/共同通信イメージズ

「この顔に、ピンと来たらコロナ注意! 今治で初コロナ感染」

 新型コロナウイルスの感染者を誹謗中傷するチラシをバラまいたとして、愛媛県今治市の古物買い取り会社代表の野間翔太(26)と自動車整備士の岡本賢矢(26)の両容疑者が13日、名誉毀損の疑いで県警今治署に逮捕された。

 同市で初の感染者が公表された7月24日。公表から数時間後の午後6時ごろ、複数の飲食店の店主や従業員が店先や路上に無造作に置かれたチラシを見つけた。30代の男性感染者の顔写真と名字が印刷され、その数は数十枚に及ぶ。野間容疑者らは繁華街の店先に車を止めてチラシを置くと、すぐに車に乗り込み移動を繰り返していた。

 被害に遭った男性は家族まで差別を受け、「なりたくてなったわけではないし、犯罪者扱いされたくない」と憤り、被害届を出していた。

■繁華街全体が風評被害

 実は公表の前日、感染者の陽性が判明した時点で、一部で男性の名前が特定され、情報が爆発的に広がっていた。「〇〇が飲みに行きました」と感染者が出入りしていたとされる飲食店約10軒がリストアップされ、LINEで拡散されていた。現地で飲食店を営む店主がこう振り返る。

「LINEが回ってきた途端、街から人の姿が消えました。リストに載っていたスナックはちょうど周年記念で、店の前に飾ってあった花とスタンドが何者かに倒された。嫌がらせや『感染者がいるのか』といった電話が100件以上かかってきたそうです。この辺りの売り上げは、軒並みダウンしました」

 別の飲食店の経営者もこう嘆く。

「被害者の方はうちのお客さんではなかったのに、リストに載っていたため、直後から予約のキャンセルが相次ぎました。何の連絡もなく来なかったお客さんや無言電話もありました。狭い街ですから、すぐにSNSで噂が広まりました」

 野間容疑者と岡本容疑者は同級生で、野間容疑者はチラシがまかれた現場近くでリサイクルショップを経営していた。近隣住民がこう言う。

「1年半ほど前、店を始める時に挨拶に来ました。奥さんと子供がいて、おとなしそうな印象でしたね。店は開けたり、閉めたりで、客が入っているのは見たことがない。被害男性は『2人とは面識がない』と話しているそうです」

 誰だってコロナに感染するリスクはある。いわれのない差別は多くの人を傷つけ、苦しめる。

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