国連ミャンマー問題特使、日本の対応を高評価 「民主主義を支援し前進するために良い方法」

国連ミャンマー問題特使、日本の対応を高評価 「民主主義を支援し前進するために良い方法」

国連ミャンマー問題特使、日本の対応を高評価 「民主主義を支援し前進するために良い方法」の画像

国連でミャンマー問題を担当するクリスティーン・シュレイナー・バーグナー特使が2021年5月28日、東京・丸ノ内の日本外国特派員協会で記者会見し、問題解決のためにすべての当事者による対話が必要だと訴えた。

バーグナー氏は5月26日に来日し、ミャンマー情勢に詳しい専門家や国会議員と意見交換。茂木敏充外相とも会談して対話実現に向けた協力を求めた。日本については「(ミャンマー)政府だけではなく軍の人々とも建設的な議論を交わしてきた。水面下でも率直な議論ができるはずだ」などと話し、期待感を示した。

ODA継続すべきかは「国連としては『加盟国次第』」

バーグナー氏は東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国の当局者、ミャンマーの民主化勢力と会談を重ねており、4月にはインドネシアでミャンマー国軍トップのミン・アウン・フライン国軍総司令官とも会談している。ただ、ミャンマー訪問は実現していない。

バーグナー氏は、日本の投資でミャンマーの経済的繁栄が目に見える形で進んでいるとして、

「日本がミャンマーの人々に支援する姿勢には感謝している」

とする一方で、日本の立ち位置についても、次のように高く評価した。

「日本や日本の代表者は常に、(ミャンマー)政府だけではなく軍の人々とも建設的な議論を交わしてきた。水面下でも率直な議論ができるはずだ。人々を支えることと、『沈黙の外交』の両方を行ってきた。これは民主主義を支援し前進するために良い方法だ」

「沈黙の外交」という言葉は、ミャンマー国民和解担当日本政府代表を務める、日本財団の笹川陽平会長のブログに度々登場する。軍側との水面下の折衝のことを指しているとみられる。

ただ、対ミャンマー援助を削減したり制裁を科したりする国も出てくる中で、日本がミャンマーに対する政府開発援助(ODA)を継続すべきかについて、バーグナー氏は「国連の立場としては『どういった手段を取るかは加盟国次第』」。ただ、国連安保理では政治犯の釈放を求める内容の声明を繰り返し出しているとして、

「人々を助けるためには、国際社会でこの団結を続けることを示すことが重要」

と話した。

バーグナー氏は、茂木氏に提案した「すべての当事者による対話」について、日本政府の協力が取り付けられたかどうかは明言せず、

「議論の内容には非常に満足している。引き続き日本政府とは、建設的な協力関係を期待している。日本は東南アジア諸国連合(ASEAN)の外にありながら、地域の中ではミャンマーと長い協力関係があり、状況をよく理解している」

などと述べるにとどめた。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)