慶応大、5万人ワクチンで「キャンパスライフ奪還」めざす 塾長がメッセージ「集団免疫獲得に努力」

慶応大、5万人ワクチンで「キャンパスライフ奪還」めざす 塾長がメッセージ「集団免疫獲得に努力」

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新型コロナウイルスのワクチンを職場で接種する「職域接種」が最速で2021年6月21日から始まるのを前に、全国の大学も次々に名乗りをあげている。

現時点で最も大規模だとみられるのが、6月7日の約5万人に対して接種することを発表した慶應義塾大だ。伊藤公平塾長は、6月8日付でメッセージをウェブサイトに公開。接種の目的は、キャンパスのメンバーが集団免疫を獲得することで「昨年4月より大幅な制限を受けてきた、キャンパスライフを奪還するということ」だとしている。

「授業や研究環境、すべての課外活動を活性化し、留学も推進」

メッセージによると、まずは三田キャンパス(東京都港区)に接種会場を設置し、毎日1000人以上接種できるようにする。5万人分のモデルナ社製ワクチンを確保し、教職員3000人と大学生・大学院生3万4000人が接種できるようにする。残りの1万3000人分は、非常勤講師や非常勤職員、キャンパスに出入りする清掃業者や生協職員、警備員らにあてる。

目的については次のように説明。集団免疫を通じて早期のキャンパスライフの正常化を目指す。

「要は、キャンパスにおける集団免疫獲得に向けて努力するということで、このことにより、昨年4月より大幅な制限を受けてきた、キャンパスライフを奪還するということです。授業や研究環境、すべての課外活動を活性化し、留学も推進するということです」

サークルなどの課外活動も再開を目指す。ワクチン接種が終わらない夏休みについては

「PCR検査によるモニタリングを活用することで塾生たちが夏休みから課外活動できる方策を思案中」

とした。

その上で、ワクチン接種が終わっても飲食店で騒いだりすることのないようにクギをさした。

「あくまでも、安全な学習・研究・課外活動・留学環境を整えることであり、決して、楽しい食事会や飲み会や旅行を再開するためではありません」

「大学は地域の核として、地域貢献をする接種会場になってもらう」

ただ、文科省としては、大学で接種を行うことで地域貢献を行うことを求めている。慶大を含め、キャンパス関係者以外への接種を求められる可能性がありそうだ。萩生田光一文部科学相は6月11日の記者会見で、次のように述べている。

「職域接種という概念は、大学にはあてはめないでいただきたい。大学は地域の核として、地域貢献をする接種会場になってもらうことを前提に許可しようと思っているので、自分のところの職員と自分のところの学生だけを打つんだという、企業がやっている職域とは、ちょっと概念が違うことはご理解いただきたい」

文科省としては、モデルケースを作るべく各大学と調整を急ぎたい考え。萩生田氏は例として、広島大(広島県東広島市)が、学生や教職員以外に東広島市内の企業の社員への接種を計画していることや、弘前大(青森県弘前市)が、周辺の大学の学生や教職員への接種を検討していることを挙げた。

萩生田氏によると、97大学から文科省に相談があり、そのうち32大学が接種会場設置の申請を行っている。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)