京都の医療機関、コロナ拡大で「真っ赤な警告文」 話題の強烈メッセージなぜ誕生?京大病院に聞いた

新型コロナウイルス感染拡大にあたり、京都府内の病院が発出した「真っ赤な背景色」の声明文が注目を集めている。

ネット上では現場の状況に危機感を募らせるような声が上がっている。

■「災害レベルに達しています」

府内の13医療機関による共同声明だが、なかでも京都大学医学部附属病院(京都市左京区)の文書が話題となっている。

きっかけとなったのは、あるツイッターユーザーが2021年8月24日に「医療機関が真っ赤な警告文を出すなんて、私は初めて見たよ」と、京大病院サイトに掲載された声明を紹介したこと。

京大病院の声明文は23日、鮮烈な赤い背景に白文字で発表された。「災害レベルに達した新型コロナウイルス感染症拡大による医療の危機について」と題されている。

名を連ねているのは府内で重症患者を受け入れている以下の病院。

「京都大学医学部附属病院、京都府立医科大学附属病院、京都第一赤十字病院、京都第二赤十字病院、京都医療センター、宇治徳洲会病院、京都市立病院、京都桂病院、康生会武田病院、医仁会武田総合病院、洛和会音羽病院、三菱京都病院、京都岡本記念病院」

文書では府内病院の重症病床の使用率のさらなる上昇や、中等症病床が非常にひっ迫している状況を報告。感染の誘因となる「屋内屋外を限らず複数名での飲食」や「マスクなしでの会話」などを回避し、「デパートやスーパー等での買い物のような日常の外出」に関しても「可能な限り少なくしないと感染拡大は止まりません」と訴えた。

「適切な医療を受けることができない自宅療養者のうち死亡される事案が京都府においても発生しかねない災害レベルに達しています」

「治療後にICUにおける管理が必要な高難度手術や侵襲度の高い治療については、緊急性の高いものを除いてほとんど停止を余儀なくされつつあります」

「救急応需困難例が多発しており、脳卒中や循環器病をはじめとする救急医療やがん治療などはすでにかなり制限を受けており、かかりつけ患者が急変した場合であっても必ずしも入院できない事態とまでなっています」

「感染を抑えるための最低限の目標は昨年の第1回緊急事態宣言時のような人流の削減です。 できる限り外出を控えていただきますよう何卒ご協力をお願い申し上げます」

とも伝えている。

■「こういう強烈な印象で警告するのも大事だと思う」

こうした文書は京大病院だけでなく、共同声明に名を連ねるほかの医療機関の公式サイトにも掲載されている。白地に黒というシンプルな配色もあったが、掲載期間の半数以上が真っ赤な背景を採用していた。

こうした声明文のデザインにツイッター上では、

「医療現場のやばさがひしひしと」
「報道されてる以上に京都も結構ヤバい状況くさいな」
「こういう強烈な印象で警告するのも大事だと思う」

といった声が上がっている。

なお京都府内の医療のひっ迫を訴える13機関共同の声明は17日にも発表された。このとき京大病院が公開した文書の背景色は黄色、文字色は黒だった。

京大病院の広報は24日、J-CASTニュースの取材に応じ、1度目の声明に黄色、2度目の声明に赤色の背景を用いたことについて、「関連性というほどのことはありません」としながらも、感染状況のさらなる悪化で医療現場が非常にひっ迫していることから、

「より強いメッセージの発出にいたりました」

と答えた。背景及び文字色は各機関で差異があるが、それぞれの機関が「インターネットに掲載した際の見やすさなどを考慮」した上で決定しているという。

声明がネット上で注目されていることを広報は「今回の取材申込で初めて知りました」といい、

「重症受入病院の抱く危機感を感じていただくとともに、医療崩壊を防ぐもしくは遅らせるためにも、是非自分を守り、家族や大事な人を守る行動にご協力をいただければ幸いです」

と訴えた。

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