子供が自販機に残したSOSに「超神対応」! 秋田ご当地ヒーローに称賛、当時の心境を本人に聞く

とあるヒーローに助けを求めた子供の置き手紙が偶然にもヒーロー本人の目に留まり、「超神対応」を見せたことにネット上で称賛の声が集まっている。

登場するのは、秋田発ローカルヒーロー・超神ネイガー。「泣ぐ子は居ねがぁ!」の叫び声で知られる来訪神・ナモミハギの伝承をモチーフとして、2005年から活動している。

■「ネイガーさんもダイドーさんも素敵」

話題のきっかけとなったのは、ネイガーさんが公式ツイッターで2021年9月3日に「おや?自販機にお手紙が...」と投稿したこと。

添付写真には、清涼飲料水を扱う「超神ネイガー」のラッピング自販機が映っている。秋田ダイドー(秋田市)とタイアップの音声付き自販機「すったげしゃべる!あきた弁だー!」で、通称ネイガー自販機だ。

自販機には「ねいがーさんへ」とされた手紙が貼られている。鉛筆の上から、それぞれ赤色と青色のペンで、

「かるぴすうぉーたーがなくなってかなしいです。かるぴすうぉーたーがだいすきです」
「ねいがーもだいすきです。あそぼうね」

とつづられている。自販機のラインナップを確認すると、「カルピスウォーター」は見当たらない。

助けを求めるような子供の声にネイガーさんは、「あいしか!(編注:あらまあ!)すぐに秋田ダイドーさ連絡さねばね」と応じる姿勢を示した。この投稿の4分後、「なんと、すぐ来た。かっこいいなや」と経過を報告。添付写真では担当者が自販機を開けて作業している。ネイガーさんは続けて、

「季節切替のとき外してしまって悪りがったなや。好きなやつ、また飲めるど!へばな(編注:じゃあね)」

とツイート。商品ラインナップの2本分をカルピスウォーターに差し替え、手紙の返事を自販機に張り付けたとする。

ネイガーさんの一連の投稿を受けて、ツイッターでは、「超神対応!」「ヒーローは本当にいるんだな...」「ネイガーさんもダイドーさんも素敵」と称賛するような声が寄せられている。

J-CASTニュースはネイガーさんに本件について詳細を聞いた。

■手紙を発見して「ハカハカ」した

6日、J-CASTニュースの取材に応じたネイガーさんは、本件には「偶然の幸運」もあったと話す。

ネイガー自販機は県内50か所以上に設置されている。そのなかで手紙が貼られていたのは、「超神ネイガー」出演番組の数々を手掛ける映像制作会社・ヴィジュアルスペース前の機体。誕生以来から関わりの深い場所での出来事だったため、迅速丁寧に対応できたというのだ。

手紙を発見した時の心境について、ネイガーさんは、

「普段からすったげしゃべる自販機なので『やがましね!』って文句でも書かれてるのかと思ってハカハカしながら近づいて見たば、なんと子供たちからのかわいいお手紙だった。あいしか!と思って、すぐに秋田ダイドーさ伝えねばねど思ったんだ。おらさお願いすれば希望を叶えてくれるがもしれねえって思って頑張って書いて貼ったんだべな、と思って感激してしまった」

(普段からものすごくしゃべる自販機なので「うるさいぞ!」って文句でも書かれてるのかと思ってドキドキしながら近づいて見たら、なんと子供たちからのかわいいお手紙だった。あらまあ!と思って、すぐに秋田ダイドーに伝えなくてはと思ったんだ。私にお願いすれば希望を叶えてくれるかも知れないと思って頑張って書いて貼ったんだな、と思って感激してしまった)

と語った。秋田ダイドーの対応は早く、商品の入れ替えを要請してから30分後には作業完了していたという。

■「おらヒーローとしてやったわけでねえ」

一連の投稿がされた3日夕には、手紙を書いた子どもたちの母がお礼を伝えに設置場所へやってきた。

ネイガーさんが伝えたところによると、母自身もネイガーファン。手紙の差出人は「超神ネイガー」に「どハマり中」の5歳と3歳の姉妹だとする。姉妹は、散歩中にネイガー自販機の前を通るたび、「必ずおねだり」するほどカルピスウォーターが大好きなようだ。

手紙は父に手伝ってもらって自販機に張り付けた。赤字が姉、青字が妹からのメッセージ。ネイガーさんは、まだ十分に文字が書けない娘たちの声を反映して父が下書き、子供たちがなぞったのかもしれないと推測している。

今回の対応についてネット上で「ヒーローだ」などと称賛する声が上がっている事にネイガーさんは、「なんも、おらヒーローとしてやったわけでねえ。助けを求められて応えたいと思うのは当たり前だべ?それをヒーローって呼ぶんなら、誰でもヒーローだ」と答えた。

「おらはただお願いされたことを自分ができる範囲でやっただけだ。おらなんかよりも、すぐに商品入れ替えに来てくれた秋田ダイドーの兄さんのほうがかっこいいし、子どもの声に寄り添って手紙を書くことを教えて手伝ってくれた親御さんたちのほうがよっぽどこの子たちにとってはヒーローだべさ」

とも話す。ネイガーさんに宛てて手紙を残した姉妹に向けては、

「おらはいつも助け合い・支え合い・思いやりの気持ちを忘れねえように過ごしてる。今回のお願いは、おらがひとりで叶えられたことじゃねえ。自販機の人や、きみたちのお父さん・お母さんに、おら自身も助けられてる。手紙をくれてありがとう。...まあ、難しいことはさておき。おめだぢ、ままいっぺ食って風邪ふがねように健康で元気でいれよ!機会があれば一緒に遊ぶべ!楽しみにしてるど。へばな」

とメッセージを送った。

■「初めてに近い経験かと思います」

普段ネイガーさん宛のお便りの窓口などを担当している「正義の味方」(秋田県にかほ市)も同日取材に応じた。子供たちからの手紙は年間を通じて送られてくるといい、それらは全てネイガーさんに手渡し、ネイガーさんが一つ一つ直筆で返事を書いているという。その上で、

「今回の『ヒーローに助けを求める切実な声(手紙)』というのは、我々にとっては初めてに近い経験かと思います」

と明かした。

また7日に取材に応じた秋田ダイドーの担当者も、この手紙が話題となっていることを知っていると述べ、「お手紙を書いてくれた姉妹とお父さんお母さんが喜んでくれて嬉しく思っております」という。また自販機の商品ラインナップに関しては、

「リクエストに対しての商品入れ替えは終売商品を除き、常日頃から出来る限りの要望には応えるようにしております」

と伝えた。

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