「乳児殺害遺棄」報道で妊娠相談窓口も「紹介して」 支援団体のマスコミ要望に反響、背景を聞く

「マスコミの皆さん!!赤ちゃん遺棄事件について報道する時は、同時に全国妊娠SOSネットワークを紹介してください!!!」

東京都内の公園で生後間もない女児の遺体が見つかった事件をめぐり、妊娠相談窓口を設置する団体がこう呼びかけている。

■「力になってくれる人がいることを伝えてほしい」

トイレで出産した直後に女児を殺害し、遺体を公園に埋めたとして、元大学生の母親(23)が殺人などの罪に問われている。

2021年9月13日に初公判があり、その模様は複数のメディアで報じられた。ニュースサイト「FNNプライムオンライン」によれば、弁護側は「妊娠を誰にも相談できず、突然の出産と激しい痛みで、パニックで頭が真っ白だった」と主張している。

「にんしんSOS仙台」として妊娠や出産に関する無料相談を受けるNPO法人「キミノトナリ」(宮城県仙台市)は13日、メディア関係者に対し、冒頭の要望をツイッターに書き込んだ。

関係者への影響に配慮し、関連報道では相談窓口も併せて紹介してほしいとする。キミノトナリが連携する一般社団法人「全国妊娠SOSネットワーク」のウェブサイト(https://zenninnet-sos.org/)では、各地の相談窓口が掲載されている。

投稿は多くの賛同を集め、「これは直ぐに手掛けて欲しい」「相談先があること、力になってくれる人がいることを伝えてほしい」といったコメントが寄せられた。

■訴えた背景は

キミノトナリ代表理事で社会福祉士の東田美香さんは14日、J-CASTニュースの取材に、要望の背景を「同じような思いをされている方がもし『私もこうなってしまうかも』と思って記事を読んだ時に、相談窓口があることが分かればダイレクトにつながることができます。そうでなければ、『誰にも言えない』『隠さなければ』という考えになってしまう」と話す。

似た境遇ではない読者・視聴者であっても、「窓口の存在を知ってもらうことで身近な人に相談された時に案内できる」と効果は大きいとする。

キミノトナリは20年6月に設立され、これまでに宮城県内の在住者を中心に124件の相談を受けた。電話やメール、LINE、ツイッターのDMで受け付け、匿名でも可能だ。

助産師をはじめ、弁護士、社会福祉士、保育士、臨床心理士、キャリアコンサルタントといった有資格者などが相談に乗り、公的支援につなげるケースもある。相談者は10代から40代と幅広く、「中絶できない時期になってしまった」「親に頼れない」「所持金がほとんどない」などの相談が寄せられているという。

詳細は公式サイト(https://kimitona.net/)から。

(J-CASTニュース編集部 谷本陵)

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