北京五輪のコロナ対策、東京大会と何が違う? 関係者を隔離する「ループ」方式とは

国外からの観客受け入れを断念した東京五輪・パラリンピックの対応が、2022年2月の北京冬季五輪でも事実上踏襲される見通しになった。中国では日本と比べると新型コロナウイルス感染者数はきわめて低水準で推移している。現時点では有観客の見通しだが、チケットの販売を中国本土在住者に限定し、国外からの人流を抑制する。

さらに、大会関係者は北京到着から出発まで「ループ」の中で管理。ループに入るためには原則としてワクチン接種を済ませていることが必要だ。ワクチン接種が進んだことで、東京五輪とは若干違う形でのコロナ対策が行われることになりそうだ。

■ワクチン接種していないと21日間も隔離

チケット販売の方針は、組織委の方針を受け入れる形で、国際オリンピック委員会(IOC)が2021年9月29日に発表した。発表では、「チケットは、新型コロナ対策の要件を満たす中国本土在住の感染者にのみ販売される」と明記。ここで言う「新型コロナ対策の要件」や、チケット販売の詳細については「現在検討中」としている。

東京五輪では、大会関係者とそれ以外の人とを分ける「バブル方式」が採用されたが、北京では「閉ループ管理システム」と呼ばれる仕組みが導入される。その名のとおり、大会関係者を「閉じたループ」の中で管理する考え方で、ループは「到着・出発、輸送、宿泊、ケータリング、競技、開会式・閉会式など、大会に関わるすべての分野をカバー」し、ループの中では「トレーニング、競技、作業のために大会関連の会場間を移動することだけが許される」。輸送システムは大会専用のものが導入される予定だ。つまり、大会関係者が北京の空港に到着した時点で「ループ」に入り、大会が終わって北京を出発するまで抜けることはできない。

ループに入るには、正当な医学的理由がある人以外には2回のワクチン接種を終えていることが必要だ。接種を受けていない人がループに入るには、21日間の隔離が必要だ。

中国政府の発表によると、9月29日時点での累計感染者数は9万6128人で、そのうち死亡者数は4636人。最近の1日あたりの感染者数は30人前後を推移している。

加藤勝信官房長官は9月30日午前の記者会見で、北京五輪のチケット販売方針を受ける形で

「日本政府としても今般の東京五輪・パラリンピック大会の経験を踏まえて、そうした(コロナ禍での大会運営のノウハウについて)要請があればご協力をさせていただきたい」

と話した。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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