竹中平蔵氏「私は新自由主義者でない」 岸田政権の政策巡り持論「日本はたくさん規制残している」

経済学者の竹中平蔵慶應義塾大学名誉教授は2021年12月17日朝のラジオ番組「三宅民夫のマイあさ!」(NHKラジオ第1)に電話出演し、岸田文雄政権が掲げる「新しい資本主義」について見解を示した。

「新しい資本主義」では「成長と分配の好循環」を目指している。竹中氏は、政府が分配政策を打ち出したのは初めてだとの指摘に「日本の場合は生活保護という究極のセーフティネットがある」と述べた上で、分配政策のさらなる強化が必要だとした。

■「私は別に新自由主義者でもありませんし...」

岸田政権は「新しい資本主義」を掲げ、市場の自由競争を重視する「新自由主義」からの転換を目指している。岸田政権の「デジタル田園都市国家構想実現会議」のメンバーを務める竹中氏は、田中孝宜キャスターから「新しい資本主義」について見解を問われた。

「新しい資本主義」では、日本経済の成長と、成長で得られた富を国民に分配することを目指している。田中キャスターが、「分配」はこれまでの政権で打ち出されていなかったとして見解を問うと、竹中氏は「日本の場合は生活保護という究極のセーフティネットがあります。税制が世界に類を見ないような累進税制になっています」と返した。

竹中氏は、国が分配政策を掲げてきたわけではないものの、こうした制度の結果を受け「世界の中で見ると日本の所得格差は、先進国の中でそれほど大きくない」と説明した。その上で「コロナ禍で色々な問題が起きた」と、分配強化の必要性を主張。ただ、具体的な強化策の中身については「議論が難しい」と話した。議論されている賃上げについては「無理にやると企業が人を雇わなくなり、失業が増えるという弊害もありますので、もっともっと詰めなければいけない点がたくさんあると思います」と見解を示した。

竹中氏は規制緩和を推し進めた小泉純一郎政権で、金融担当大臣、郵政民営化担当大臣などを歴任した。田中キャスターが「竹中氏は一般的に新自由主義を推進してきた側とみられていると思う。新しい資本主義で何を一番変えるべきか」と問うと、竹中氏は「私は別に新自由主義者でもありませんし、日本は新自由主義の国では全くないわけですね。むしろ、たくさんの規制を残しています」と主張。新しい資本主義では、成長力の強化と抜本的な分配政策が必要だと訴えた。

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