ゲーム条例の香川地元紙で「ゲームしなさい」 「挑戦的な企業広告」が話題...県に受け止めを聞く

香川県で発行されている地方紙「四国新聞」に2021年12月20日、「勉強ばかりしてないで、ゲームしなさい」という言葉で始まるメッセージ広告が掲載された。

広告を出したのはゲムトレ(東京都渋谷区)。出稿の背景については20年2月に県で制定された「ネット・ゲーム依存症対策条例」があるとしている。

J-CASTニュースの取材に対して県は、条例はゲーム依存症を防ぐため家庭での利用ルールの見直しを求めるものであり、「全てのインターネットやゲームの利用を依存症につながるものとして否定するものではない」としている。

■「子どもたちが苦しめられている」

ゲムトレは「ゲームのオンライン家庭教師」サービスを提供している。公式サイトによると、「大会出場やプロゲーマーを目指すだけが目的ではなく、ゲームを通じて脳を鍛えたり、コミュニケーション能力を高める教育プログラム」だという。

20日に掲載された広告には大きな文字で、

「勉強ばかりしてないで、ゲームしなさい。」

と書かれていた。さらに、小さな文字で「と言われる未来があるかもしれない」などと続き、340字ほどの文章がつづられている。

内容は習い事としてのゲームを推奨するものだ。ゲームの利用に関しては否定的な意見もみられるとしながら、ゲームは教育的な役割を持っているとして「人生を豊かにする力がある」と訴えている。

また広告の狙いについて、ゲムトレ代表の小幡和輝氏はプレスリリースで以下のようにコメントしている。

「伝えたいメッセージは、世代間の価値観や文化の違いにより子どもたちが苦しめられているということ。子どもは野球を頑張ることと同じようにゲームを頑張っています。なぜ、野球は評価されるのに、ゲームは悪とされるのでしょうか」

同日、小幡氏が「ゲーム条例のある香川県で、新聞広告を出しました」と周知したことでツイッターでも注目を集めている。投稿には「かなり挑戦的な広告だなぁ」「これは強い」といった声が寄せられた。広告は26日まで東京・新宿駅にも掲示されている。

■全てのゲーム利用を否定するものではない

21日、香川県の子ども政策課・担当者はJ-CASTニュースの取材に対して「広告については承知しています」とする。

小幡氏のコメントをどのように感じているか尋ねたところ、次のとおり答えた。

「条例は、インターネットやゲームの利用を制限するものではなく、依存状態に陥ることを未然に防ぐために家庭でのルールづくりや見直しを行うことを求めているものであり、全てのインターネットやゲームの利用を依存症につながるものとして否定するものではありません」

担当者は今回の広告を受けて、

「県民の皆さまをネット・ゲーム依存から守るという条例の趣旨について、一層の理解促進に努めるとともに、その対策に積極的に取り組んでいく必要があると考えております」

としている。なお具体的なネット・ゲーム依存対策については、依存症を予防するための啓発や相談支援に加え、依存症となった場合に進行・再発を防ぐために「適切な医療を提供できる人材の育成」が重要であるとし、

「子ども・若者のネット・ゲーム依存対策に積極的に取り組んでまいります」

と伝えていた。

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