「立憲」ではなぜ駄目なのか 立憲民主が略称「民主党」を捨てられない切実事情

2022年夏の参院選で、立憲民主党と国民民主党の両方が「民主党」を比例代表の略称として総務省に届け出る可能性が高くなってきた。両党は21年秋の衆院選でも「民主党」の略称を使い、案分票が生じたため、対応を協議してきた。ただ、国民民主が予算案に賛成したことなどから、両党の溝は深まり、協議は進んでこなかった。

立憲の泉健太代表は22年4月15日の定例会見で、両党がそれぞれ「立憲」「国民」の略称を採用した場合、別の政党が略称として「民主党」を届け出る可能性を指摘。その場合、旧民主党の後継政党を念頭に投票した人の票が「別な政党に流れてしまうという可能性もかなりある」として、票の取りこぼしにつながるとの見方を示した。

■衆院選の立憲&国民民主、比例は「民主党」票が25%占める

21年の衆院選の比例代表では「民主党」と書かれた票は362万6320票にのぼり、立憲に295万8201.722票、国民民主には66万8116.241票が割り振られた。その結果、立憲は比例で1149万2094.722票、国民民主は259万3396.241票を獲得。両党とも、案分票の割合は25%を超えた。

泉氏は国民民主との協議の状況について

「党内でも様々にヒアリングをして、いっとき、幹事長同士の中で、ある種の問いかけもしてきたと思っているが、最近そういった意味での、何かしらの協議というものが進んでいるとは聞いていない」

とする一方で、「考え方というか、論点のご紹介」だと断った上で、「民主党」票の意味について

「分からなかった」
「そう書いたらどうなるかまでは分からなかった」
「あえて『国民民主、立憲民主一つでやってほしい』というメッセージを込めて書いた」

といった可能性があるとして、

「かつての民主党というところにつながる政党に投票をしようという考え方を持って投票した方々がそれだけの数おられるということを考えると、その方々の思いというものにも当然配慮をしなければいけない」

なとど述べた。

■「立憲」の呼び方浸透して欲しいが「まだ途上」

立憲民主党としては「立憲」という呼び方が浸透して欲しいが「まだ途上」だと説明した上で、

「我々に投票しようと意図して、何らかの略称を書いた票が、全く違う政党に行ってしまうということがあってもいけない」

とも指摘した。仮に立憲と国民民主がそれぞれ「立憲」「国民」の略称を届け出て、全く別の政党が「民主党」を届け出た場合、

「現時点では、おそらく相当、立憲民主党だと思って略称を書いた方の票が、別な政党に流れてしまうという可能性もかなりあると思っている」

とも述べた。

略称の届け出期限は5月初旬に迫る。泉氏は

「これまでも党内で様々意見を伺ってきているので、当然総務省の期限ということを踏まえて党内として意見をまとめていきたい」

とした。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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