栗山采配が物議 「パーフェクト降板」、田中幸雄氏に聞く

栗山采配が物議 「パーフェクト降板」、田中幸雄氏に聞く

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日ハム・杉浦稔大投手(27)の「パーフェクト降板」がファンの間で賛否を呼んでいる。日ハムは2019年4月23日、札幌ドームで楽天と対戦し、今季初先発の杉浦が5回までに9奪三振を奪うパーフェクトピッチング。最速150キロ、1人の走者を許すことなく勝利投手の権利を持って65球で降板したが、中継ぎ陣が踏ん張れずにチームは1−4の逆転負けを喫した。完全投球をしながらも杉浦を降板させた栗山英樹監督(57)の采配を巡り、ファンの間では賛否両論の声が上がっている。

1点リードの6回、杉浦の後を任されたジョニー・バーベイト投手(26)は先頭の楽天・ジャバリ・ブラッシュ外野手(29)にソロ本塁打を浴び同点に。6回、わずか5球で杉浦の勝利が消え、さらに9回にはリリーフ秋吉亮投手(30)がゼローズ・ウィーラー内野手(32)に決勝の3ランを打たれ逆転。杉浦のパーフェクトピッチングから一転、札幌ドーム今季初黒星となった。

「行こうと思えば、6回、7回は行けたかもしれません」

栗山采配がネット上で物議をかもしているが、プロ関係者はこの采配をどう見たのか。J-CAST編集部は、一昨年まで日ハムのコーチを9年間務め、現在はプロ野球解説者の田中幸雄氏(51)に話を聞いた。23日の日ハム−楽天戦をテレビ解説者として現地で観戦したという田中氏はまず、杉浦の投球について言及した。

「23日の杉浦投手のピッチングですが、この日はストレートにキレがありました。スピンのきいたストレートで空振りを取っていましたし、全く力負けしていませんでした。カーブ、スライダーなどの変化球もいいところに決まっていたので、行こうと思えば、6回、7回は行けたかもしれません」

田中氏は杉浦の投球に高い評価を与える一方で、右肩の不安を指摘し、栗山監督の采配について次のように言及した。

「あの場面での交代もあると...」

「栗山監督から話を聞いたわけではないので、あくまでも私の意見ですが、首脳陣はおそらく3回から4回を予定しており、その後は球数を考慮しながら行けるところまで行こうと考えていたと思います。5イニングをパーフェクトに抑えた杉浦投手を、『なぜ降板させたのか』と思うファンの方もいるかと思いますが、杉浦投手にはまだ右肩に不安があるので、長いシーズンを考えれば、あの場面での交代もあると思います。栗山監督の選択は間違っていないと思います」

昨シーズン、ヤクルトから移籍した杉浦は、右肩痛のため序盤戦は1軍でのマウンドはなくリハビリに努めていた。18年7月21日のソフトバンク戦で移籍後初登板し、5回無安打無失点で初勝利をマークし、以後、2度の先発マウンドに上がり1勝を挙げている。だが、今季は右肩痛により出遅れ2軍スタートとなり、ファームで4試合に登板して最長3回、球数は65球が最多だった。

「野球は結果でしかものが言えない世界です。たとえ杉浦投手が7回まで投げていても結果がどうなっていたかは分かりません。ただ、敗戦という結果は受け止めなければいけないと思います。杉浦投手はもともと能力の高い選手で、今後、先発ローテーションの一角が期待されています。まずはシーズンを通して、コンスタントに6回、7回を投げることが出来る体力をつけることが大切です。ファイターズの首脳陣は先を見越して様々な起用法を考えているはずですので、私も杉浦投手の次回のピッチングに期待しています」(田中氏)