「指入りラーメン」報道のミステリー 店側は「混入は爪だけ」と主張

指入りラーメンを幸楽苑否定

「指入りラーメン」報道のミステリー 店側は「混入は爪だけ」と主張

「指入りラーメン」報道のミステリー 店側は「混入は爪だけ」と主張

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ラーメンチェーン大手「幸楽苑」(本社・福島県郡山市)の静岡市内の店舗で提供されたラーメンに、爪の付いた女性の親指の一部が混入していた、というニュースが流れネット上では「おえ〜もうラーメン食えないよ」などと悲鳴が上がった。

従業員がチャーシューをスライサーで切っている時に切断してしまい、チャーシューの保存容器にその指が紛れ込んでしまった、という事のようだが、幸楽苑はそれを全否定している。スライサーでの怪我は「従業員の爪」で、その爪がラーメンに混入したのは事実だが、指は切っていないというのだ。調べれば調べるほど不思議な事件になっている。

長さが7〜8ミリ、幅が約1センチある「立方体」

J-CASTニュースが2016年10月13日に幸楽苑ホールディングスに取材をしたところ、事件のあらましはこうだった。9月8日、パートの女性従業員がチャーシューの仕込みのためスライサーで切っていた時、右手の親指に怪我を負った。血が出て大騒ぎになりスライスした直近のチャーシューを処分し病院に行った。10日に子供を2人連れた母親が来店し「お子様セット」を頼んだところ、そのラーメンに異物が混入していた。チャーシューの保存用パックに怪我をした際に出た異物があり、それを知らずに提供してしまった。母親は激怒したため、店はその家族の自宅を訪れ謝罪する。これで円満解決したと思っていたが、13日に静岡市保健所が「苦情があった」とし調査に来る。店側は混入した事実を認め始末書を出した。営業休止などの処分は無かった。異物混入はあってはならない事のため引き締めを強化していた10月12日に朝日、読売、毎日のウェブ版などで、

「人の指先混入 静岡・幸楽苑が始末書」

などと報じた。

ネットでは、

「ぎゃぁぁぁぁぁっぁぁああああ この家族はもうラーメン食べられんね」
「ゲロ吐く自信あるわ、こんなん見つけたら」
「当店のラーメンは人の指を出汁にした濃厚なスープが特徴です」

などといった書き込みが出て大騒ぎになった。そして話題に挙がったのが北野武監督の映画「アウトレイジ」(2010年公開)。バイオレンス作品で、暴力団が中華料理店に行き中華包丁で店主の指を切り、客の注文したタンメンにその指が入ったものを提供するシーンがあるからだ。

「指切断して出来上がったラーメンに混入とかアウトレイジかよ」
「提供されたラーメンに指が混入していたって、いつから幸楽苑はアウトレイジのインスパイア系になったんです?」

などといったことがツイッターでつぶやかれた。

「混入したのは従業員の指ではない」と幸楽苑は困惑

J-CASTニュースが静岡市保健所に確認したところ、異物は女性の右手の親指で、長さが約7〜8ミリ、爪の幅が約1センチある「立方体」だったという。

「指先の指紋がくっきり分かるような切れ方で、切断された方は相当な出血と痛みがあったと思われます」

と担当者は話していた。この指がなぜ保健所にあるかといえば、幸楽苑の店舗が保管していたものを被害に遭った母親が譲り受け保健所に持ってきたのだという。

ところが幸楽苑はこうしたことを全否定、新聞報道にも激怒している。

同社は騒ぎを受け13日に公式ホームページに謝罪文を掲載した。しかし、そこには指の混入ではなく「爪の一部」の混入と書かれていた。再び幸楽苑ホールディングスに話を聞くと、

「異物混入は事実であり真摯にお詫びを申し上げますが、混入したのは『爪』であり、従業員は指すら切っておりません。報道内容は当社が出したものではなく、どうしてあのようになっているのか摩訶不思議です」

というのだ。

まず従業員の怪我についてだが、チャーシューをスライス中に従業員の爪が引っかかり剥がれてしまった。血が出たためスライスを終えた直近のチャーシューを全て捨て、剥がれた爪を探したが見つからなかった。従業員は直ぐに病院に行き10月3日から通常業務に戻った。混入したと報道されている指だが、スライサーは2、3ミリに設定しているため、仮に指を切ったとしても報道されているような7〜8ミリもの厚さに切れないし、それだけ大きければ簡単に見つかるはずだ。

また、縫合すればくっつく大きさのため、病院に行く際に持って行くだろうし、女性は店から指を持ち出したと言っているようだが、通常は従業員の切った指をお客に渡すわけはない、というのだ。保健所では「指紋が分かる」と言っていることから、照合したい、などとも同社広報は話していた。