川崎事件、容疑者「ひきこもりとは何だ」 具体的な定義は?

川崎事件、容疑者「ひきこもりとは何だ」 具体的な定義は?

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神奈川県川崎市で小学生らが刺され19人が死傷した事件で、岩崎隆一容疑者(51、直後に自殺)について、「ひきこもり傾向」にあったと報じられた。親族から相談を受けていた市が会見して明かしたもので、容疑者当人が「自分のことはちゃんとやっている。ひきこもりとは何だ」と反発していたことも分かった。

こうした報道をうけ、「ひきこもり」の定義に関心をもつ人や、まだ動機などが明らかにならないなか、事件とひきこもりを結び付けるかのような報道だと受け止めた上で反発する人もネット上で出ている。

「自分のことはちゃんとやっている」

川崎市は2019年5月29日、事件を受けて会見を開き、岩崎容疑者と同居していた80代のおじとおばや親族から介護などに絡み、計14回の相談を受けていたと説明した。会見の模様の一部は、テレビのニュースでも映像が紹介された。

岩崎容疑者について、おじとおばとの会話はなく、長期間仕事に就いておらず、「ひきこもり傾向にある」と相談を受けた市は、手紙でのやりとりを助言。1月におじらが手紙を置いたところ、おばに口頭で「自分のことはちゃんとやっている。食事も洗濯も自分でやっているのに、ひきこもりとは何だ」などと答えたという。小遣いや食事を受け取る程度の接触はあった。

この会見を受け、「川崎殺傷事件 市『<ひきこもり傾向>と聞いていた』」(NHKウェブ版)、「児童襲撃の容疑者『引きこもり傾向』〜(略)」(時事通信ウェブ版、いずれも29日配信)などと報じられた。

「原則的に6カ月以上にわたって...」

容疑者の「ひきこもりとは何だ」との発言に対しては、容疑者の生活状況の詳細は不明な部分も多いものの、食事と洗濯を自分でやっているだけでは反論として弱いと受け止めたのか、ネット掲示板には「それは、ひきこもり」と指摘する声も相次いだ。一方で、ひきこもりの定義は何だ?と気にする人もいた。

定義については、厚生労働省サイトの「ひきこもり対策推進事業」欄の参考資料の中に、

「様々な要因の結果として社会的参加(義務教育を含む就学、非常勤を含む就労、家庭外の交友など)を回避し、原則的に6カ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態(他者と交わらない形での外出をしていてもよい)を指す現象概念」

との表現が定義として挙がっていた。

また、「ひきこもり」を見出しにとって報じているメディアもあることに対し、

「ひきこもりと事件の関連ってあるのかよ」
「ひきこもりしてる人が事件を起こすような感じになってきてアカンな」

といった反発する意見もツイッターに出ていた。

内閣府は3月末、40〜64歳のひきこもり状態の人が全国に61.3万人いる、との推計を公表している。