「死にたいなら1人で死ぬべき」論争が拡大 「正論」VS「非難控えるべき」著名人も参戦

「死にたいなら1人で死ぬべき」論争が拡大 「正論」VS「非難控えるべき」著名人も参戦

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小学生らに刃物で切りつけ、犯行直後に容疑者が自殺した事件をうけ、「死にたいなら1人で死ぬべき」といった批判は控えるべきか、否か――。

神奈川県川崎市で起きた19人死傷事件をめぐり、著名人も巻き込んでこんな議論が巻き起こっている。

立川志らく「なんで子供の弱い、そういうところに飛び込んでくるんだ」

事件発生は2019年5月28日朝。この日の情報番組「ひるおび!」(TBS系)で、落語家の立川志らくさんは、容疑者が自身の首を刺して、ほどなく死亡したことを受け、

「死にたいなら1人で死んでくれよって。(略)なんで子供の弱い、そういうところに飛び込んでくるんだ」

と怒りを露わにした。

一方、同じ日の午後早い段階で、「川崎殺傷事件 『死にたいなら一人で死ぬべき』という非難は控えてほしい」というタイトルで、「Yahoo!ニュース 個人」に投稿があった。生活困窮者を支援しているNPOほっとプラス代表理事の藤田孝典・聖学院大学人間福祉学部客員准教授が書いたものだ。

この双方の論点に対してはそれぞれ、ネット上に賛否の意見が次々と寄せられ、著名人も参戦した。

藤田さん投稿に触れつつ反論をツイッターで展開したのは、文筆家の古谷経衡さん。28日のツイートで、

「この人の意見に私は絶対反対です。『死にたいのなら一人で死ぬべき』は正論です。かけがえのない女児と男性の命を奪う事はいかなる理屈でも正当化できない。あと文章が短すぎ」

と指摘した。また、ロックバンドTHE虎舞竜の高橋ジョージさんも29日のツイッターで、

「(略)『勝手に一人で死ねば』の前には『人を巻き込むくらいなら』が入るのです。非難されて当然です」

と反論した。

一方、ジャーナリストの江川紹子さんは29日、「『1人で死ね』ではなく〜川崎19人殺傷事件で当事者でない1人として言えることできること」のタイトルで、「Yahoo!ニュース 個人」に記事を寄せた。藤田さん投稿に触れつつ、

「私もまた、当事者ではない1人として、この問題について言えることできることを探したいと思う。そこで、慌てて書いたためだろう、いささか言葉足らずな藤田稿を私なりに補う意味もあって、本稿を書いている」

と立ち位置を説明している。

藤田氏「事件を誘発するようなことは控えて欲しい、ということでお願いをした」

先の志らくさんと藤田さんの2人もその後、自身の意見を補足する発信をした。

志らくさんは29日、藤田さんの投稿についてツイッターで、

「でも日本中の幼い子供を持っている、愛している親のほとんどは、死にたいならひとりで死ぬべきとおもっています。その気持ちをその怒りをぶつける事が悪い事なのか。ましてや非難されるべきなのか。本当に悪魔を生み出す言葉だとしたら二度と言いませんが」

と反論し、自身の考えが変わらないことを表明した。

藤田さんは「めざましテレビ」(フジテレビ系)の取材に答え、30日に録画映像が放送された。番組では、藤田さん投稿に批判が殺到したと紹介。藤田さんは、

「事件を見た瞬間にかなり社会に対する強固な恨み、自分が報われないんだという強い殺意を感じましたので、彼のように殺害なり事件に及ぶ予備軍って申し訳ないですけど、この社会、非常に多いと認識していますから、必要ないヤツは死んだ方がいいんだっていうような死を誘発したり、事件を誘発するようなことは控えて欲しい、ということでお願いをしたんですけどね」

と、あらためて真意を説明していた。