和食店、オープン初日に「10人予約バックレ」 22歳店長「丹精込めて作ったもの全てが無駄に...」

京都でオープンした和食店で、「10人予約バックレ」被害 22歳店長にエール殺到

記事まとめ

  • 京都で新たにオープンした和食店「東寺こまどり」で「予約バックレ」被害があった
  • 22歳の店長がツイッターで「10人7000円の予約」「電話番号も偽の番号」と被害を報告
  • 予約してきた電話の相手は「50代ぐらいの男性」だというが、店長にエールが殺到した

和食店、オープン初日に「10人予約バックレ」 22歳店長「丹精込めて作ったもの全てが無駄に...」

和食店、オープン初日に「10人予約バックレ」 22歳店長「丹精込めて作ったもの全てが無駄に...」

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京都で新たにオープンした和食店で、いきなり「予約バックレ」被害があったと店舗ツイッターが報告し、同情と応援の声が相次いだ。

J-CASTニュースが話を聞くと、店長の男性は22歳の青年。念願の自分の店を開いたその日に起きた理不尽な出来事に心を痛めている。

「本気で頑張ったから心の底から悔しいです」

きっかけは2019年6月3日夜19時過ぎ、和食店「東寺こまどり」(京都市)によるツイッターでの次の投稿だ。4万回以上リツイートされ、大きく拡散された。

「今日グランドオープンした当店に10人7000円の予約をしてくださいましたお客様がいましたが 時間をすぎても現れず お伺いした電話番号も偽の電話番号でした」

投稿によると、予約の電話は「非通知」でかかってきた。「非通知電話で信じた当店も馬鹿でしたがとても悲しいです。ウキウキで必死に魚捌いてました」という同店。10人分の席が整然と用意された写真をアップしたが、そこに客は1人もいない。

同店は投稿の理由を「他のお店の方々にも注意してもらえればと思い書き綴りました。非通知電話は通知してかけ直してもらうもしくは直ぐに教えて貰った電話にかけ直すなどの対応を摂ることをおすすめします」(原文ママ)としている。それでも、「丹精込めて作ったもの全てが無駄になる屈辱はとても辛いです。しかもオープンの日に」「本気で頑張ったから心の底から悔しいです。お客さんの喜ぶ顔を思い浮かべながら頑張ったのが初日にして踏みにじられる屈辱と悲しみはとても大きなものですね。勉強になりました」と悔しさが収まらない。

予約してきた電話の相手は「50代ぐらいの男性」。「もしこのツイートを見てるのなら二度としないでください。これ以上悲しい思いをする人を増やさないように。あなたの行動は人を不幸にします」と怒りを募らせた。

18歳からの修業を経て、念願の独立を果たしたその日に

開店前の3日昼には「本日グランドオープンです!!」として、この日仕入れた新鮮な魚介類の写真をアップ。「すっっごいのきましたよ」と開店祝いの花が届いたことを喜んだ。そんな矢先にいきなり襲った「バックレ」被害には、他のユーザーから

「おんなじ飲食業として、すごく心がつらいです...ちょっと泣きそうになるくらい...」
「晴れの日になんて非道いことを...心中お察し申し上げます」
「これ見た近くの10人食べに行ってくれーーー!」
「京都にはよく行くので絶対にいつか寄らせて頂きます!」

などエールが殺到した。

「東寺こまどり」の店長・岡田凌さんは4日午後、J-CASTニュースの取材に応じ、状況を詳しく明かした。予約の電話が入ったのは当日の3日。7000円のコース料理が10人分で、金額にして7万円。店内に入るのは20人程度のため店全体の約半分の席を確保していたことになるが、その甲斐虚しく客は来なかった。

「用意していたのは、伊勢直送のお魚をメインに使ったコースです。フォアグラを使った一品や茶そばなどの他、デザートは日本酒を使ったイチゴリキュールをかけるアイスでした。自分の作りたい料理にこだわって完成させたコースですね」

実家が飲食店をやっていたという岡田さんは、幼いころから料理に親しみがあった。「中学卒業後に実家の手伝いをして、勉強させてもらいました。18歳からは色々なお店で修業させてもらいました」といい、22歳にして念願の自分の店を持つに至った。しかし「オープン当日にやられましたね...」。他にオーナーはいるが従業員はおらず、店は当面1人で回す。朝7時から準備、昼営業後2時間ほど休憩を挟み、夜は24時ごろまで開く。片付けなどを終えるのは午前2時ごろという。

今後同様の被害を受けないように、「飲食店予約サイトなどを通じて予約を受けるようにするとか、非通知でかかってきた場合はリダイヤルさせていただいてからお受けするとか、予約の前日くらいに確認のお電話をさせていただくとか、イタズラで予約されるようなことがないようにしたいです」と話す。

名乗った電話番号に記者もかけてみたが...

ツイッターの投稿を見て来店してくれた客が何人かいたといい、用意していた料理の半分程度は提供できたが、残りの約半分は廃棄した。岡田さんは、

「来店くださった方、ツイッターで応援してくださる方々には感謝しかありません。飲食店で予約された方が来店しないという今回のようなことは、社会問題の1つだと思っています。少しでも同じ被害が減ること、被害を未然に防げるように対応できる飲食店が出てくることを祈ります」

と話している。

一方、席の写真はあるものの、用意した料理の写真がないことから「自作自演」などと疑う声が一部であがった。岡田さんは「心苦しいですが、もし他の飲食店の方が同じ目に遭ってしまった時、同じような言葉を絶対にかけてほしくないと思います。応援してくださっている方々にも迷惑になりかねません」と心を痛める。予約客が来ず動転したため、料理の方は写真を撮っておこうという考えには及ばなかった。

電話を受けた時に書き留めたというメモを見せてもらった。名前と人数、時間、金額の下に走り書きされた番号に記者も電話をかけてみたが、つながらなかった。岡田さんは5日中にも警察署に被害届を出す予定という。

(J-CASTニュース編集部 青木正典)