酒気帯び運転・神戸市職員の「珍釈明」 入浴すると「アルコール飛ぶ」のか

酒気帯び運転・神戸市職員の「珍釈明」 入浴すると「アルコール飛ぶ」のか

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神戸市の男性技術職員(36)が酒気帯び運転の容疑で現行犯逮捕され、2017年7月6日に停職処分が発表された。この職員はスーパー銭湯で飲酒後に風呂に入り、車で帰宅中に逮捕された。神戸市の聞き取りに対して職員は「入浴すればアルコールが飛ぶと思った」などと説明したという。

「酔い覚まし」の方法として入浴やサウナを挙げる人もいるが、本当にこういった方法で「アルコールは飛ぶ」のか。

スーパー銭湯で缶酎ハイ2本を飲んでから入浴

この職員をめぐっては、2017年7月6日、同日付で停職6か月の処分が発表された。発表や市への取材を総合すると、職員は17年6月5日21時頃、市内のスーパー銭湯で缶酎ハイ2本を飲んでから入浴。23時頃、自動車で帰宅していたところ、フォグランプが切れていたため検問中の警官から職務質問を受けた。その際、呼気1リットル中から基準値(0.15ミリグラム)を超える0.4ミリグラムのアルコールが検出され、道路交通法違反(酒気帯び運転)の容疑で現行犯逮捕された。職員は略式起訴され、市の事情聴取に対して

「入浴すればアルコールが飛ぶと思った。安易な気持ちで飲んでしまった」

などと話したという。

代謝は上がるが「ほとんど意味がないレベル」

では、職員が言うように、入浴に「アルコールが飛ぶ」効果はあったのか。大阪府内科医会副会長で、泉岡医院(大阪市都島区)の泉岡利於(いずおか・としお)院長は、入浴することで

「体温が上がるので、(肝臓がアルコールを分解する)代謝を上げる効果はある」

としながらも、

「飲酒後は脱水症状が起きやすい上、血管が広がって血圧が下がりやすい。転倒事故のリスクもあり、飲酒後の入浴は危険でおすすめできない」

と話す。ただ、入浴で代謝が上がったとしても、それは酒酔い運転にならないレベルにするためには「ほとんど意味がないレベル」だと釘を刺した。

缶酎ハイ1本飲んだら5時間は運転してはいけない

アルコール・薬物3学会は、「飲酒したら、運転するまでに【摂取アルコール(グラム)÷4】時間以上待つ」というガイドラインを出している。ビール(アルコール度数5%)中瓶やロング缶(500ミリリットル)、酎ハイ350ミリリットル缶(7%)に約20グラムのアルコールが含まれているとされる。仮に職員が350ミリ缶の酎ハイを飲んでいたとすると、10時間後、つまり翌朝7時までは運転してはいけなかったことになる。

泉岡院長は、酒気帯び運転の問題とは別に、飲酒の際はチェーサーとして水を一緒に飲むことも有効だと説明。(1)二日酔いの原因になるアセトアルデヒドの濃度が下がる(2)脱水を防ぐ(3)結果として摂取するアルコールの量も減る、といった効果があるためだ。