パチンコチェーン「家宅捜索」いったいなぜ? 業界とIRの「接点」とは...

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統合型リゾート施設(IR)を巡る汚職事件に関連して、東京都内の大手パチンコチェーン本社を東京地検特捜部が家宅捜索したと報じられ、どんな関係があるのかとネットで話題になっている。

この会社からも、逮捕された衆院議員の秋元司容疑者(48)に資金の流れがあったとの報道も一部である。IRとの関係は分からないが、事情通に聞くと、パチンコ業界としてはまったく無関係ではないという。

顧問弁護士は、カジノとの関係を含め「ノーコメント」

特捜部が家宅捜索に乗り出したと報じられたのは、2019年12月26日だ。

報道によると、このパチンコチェーンは、秋元容疑者の元政策秘書が11年に設立したコンサルティング会社と取り引きがあり、秋元容疑者は、この会社の顧問として会社から報酬を受け取っていた。

19年秋までの2年間、パチンコチェーンが、コンサルティング料として月約20万円をこの会社に支払っていたという。この会社は、企業経営コンサルティングの業務のほか、芸能人のマネジメントも請け負っていたとされている。

IR事業の中心はカジノだが、なぜ捜査の過程でパチンコチェーンの名前が出てきたのだろうか。

ニュースサイトのコメント欄やネット掲示板などでは、パチンコチェーンがIR参入を目指しているのではないかとの憶測も流れている。

そこで、このパチンコチェーンに27日、J-CASTニュースが取材すると、顧問弁護士に聞いてほしいと言われ、弁護士は、捜索を受けたかの事実関係も含めて、「ノーコメントです」と取材に答えた。

このパチンコチェーンについては、現時点ではIRと関係がある証拠は出ていない。

とはいえ、パチンコの適正化を目指す団体に聞くと、業界の中にはIRに関わろうとする動きがあることは認めた。

パチンコ業界でも「共存」にらむ動きが

業界に所属しない識者ら第3者で作る一般社団法人パチンコ・トラスティ・ボード(PTB)の事務局担当者は12月27日、J-CASTニュースの取材にこう話した。

「パチンコホールの中には、カジノに関わりたい企業もいくつかあり、業界トップとされる企業は、IR参入について研究しています。機器のメーカーになると、いくつもあります。カジノに客を取られて困ると考える経営者もいますが、カジノと共存できるという意見が一方であるのは事実です」

その背景には、少子化や若者のパチンコ離れの影響で利用者が減っていて、ホールの経営が苦しいこともあるという。つまり、経営を多角化する中でカジノを考えていると担当者は言う。

実は、PTBでは、秋元容疑者が2010〜14年まで、業界を社会に認知してもらう活動をするパチンコ懇談会の委員を務め、12年まで会議が開かれていた。

今回捜索を受けたとされるパチンコチェーンと秋元容疑者の関わりについては、こう話す。

「今回、初めて聞きました。最近は、お会いしていませんでしたので、びっくりしています。これで業界のイメージが悪くなる可能性もあり、『なんでだろう』と残念な気持ちでいます」

秋元容疑者は、パチンコ業界との関わりが深く、業界団体のパチンコ・チェーンストア協会で、最近まで政治分野アドバイザーをしていた。

なお、協会サイトによると、このアドバイザーには11月18日現在で、与野党の国会議員40人が就任しており、このうちカジノを進める国際観光産業振興議員連盟(IR議連)には、10人が加わっている。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)