マスクにトイレットペーパー... あなたが「買い占め」に加担しないための心がけ

マスクにトイレットペーパー... あなたが「買い占め」に加担しないための心がけ

マスクにトイレットペーパー... あなたが「買い占め」に加担しないための心がけの画像

新型コロナウイルスの感染拡大を懸念してのマスクやトイレットペーパーなどの買い占めが相次いで報告されている。2020年3月3日には政府が北海道の住民などにマスクを配るべく22億円超の予算を拠出することを決定したほか、4日頃以降には小売り大手のイオンの一部店舗がトイレットペーパーについて「お一人様10点まで」という表示を行うなど、官民双方から消費者を安心させるための方策が打ち出されている。

しかし、それでも、ネット上にはツイッターを中心に、「トイレットペーパー まだないんだけど」と、自らの周辺では品薄が解消していないとする不安の声が続々と寄せられている。

今回の品薄状況にはさまざまな要因が絡んではいるが、「普通の人々」がデマ情報は信じていないながらも「念のため」と思って購入に走った結果も一因と考えられる。人々をこれらの商品の購入へと走らせた原因は何なのか。J-CASTニュース編集部は経営コンサルタントで心理学博士の鈴木丈織氏に分析を依頼した。

「お金を払うだけで手に入る」は「代償行為」として最適

まず鈴木氏は、今回の買い占めの動きについて、その原因は新型コロナウイルスに対する不安であることは明らかであるとした上で、買い占めの動きについて、不安を解消するための「代償行為」であると指摘する。

「感染症の流行という終息が全く見えない出来事に対して、その不安を解消する代償行為は当然に発生します。そして、その代償行為は非常事態の中で行わなければならない以上、『自らの意志で手軽にできること』になりがちなのです。ゆえに、『お金を払うだけで手に入るものを買う』というのは、代償行為として極めて手っ取り早いため、多くの人々が不安を解消すべく商品を購入してしまうのです」

「デマ」と分かっていて買う人々

また鈴木氏は、買い占め騒動の最中には「『デマ』と分かっていて買う人々」が少なからずいると指摘。確かに、2月28日放送の「FNN PRIME」(フジテレビ系)では全国各地のスーパーなどで行った一般消費者へのインタビューを放送していたが、その中では、品薄情報はデマであることは分かっているとしつつ、「念のため」購入しているとする人々の姿を放送していた。これらの人々について、鈴木氏は、

「『デマと分かっている』ならば、普段、『念のため』に買ってこなかった以上、今回も『念のため』買うということはしないはずです。つまり、『念のために買う』という行動は矛盾した行動であり、やはり、デマに影響されたことで発生した代償行為です。代償行為というのはやっかいで、矛盾していてもためらいなく行われてしまうため、今回のような他の人に先んじようとする『抜け駆け購入』を止めるのは非常に難しいのです」

と指摘。ただ、そんな中でも「抜け駆け購入」を止める手段は、決してないわけではないと指摘する。

「商品を目の前にして『念のために買おう』と思ってしまったならば、その商品がなくて困っている自分の姿を思い浮かべるのをやめて、代わりに、『その商品が他の人に渡り、その人が助かっている姿』を思い浮かべてください。100%ではもちろんありませんが、それで不安が解消され、『抜け駆け購入』をせずにすむ場合はあると思います」

「抜け駆け購入」を思いとどまって、「他者への思いやり」を代償行為にしてみるという手はありそうだ。

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)