炎天下の「スプレー缶」放置で破裂のおそれ 気付かず高温に...タミヤの投稿拡散

炎天下の「スプレー缶」放置で破裂のおそれ 気付かず高温に...タミヤの投稿拡散

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梅雨が明けて夏本番の暑さになってきた。日差しが強く、気温が上がりやすい時期に気を付けたい事故の1つに、スプレー缶の破裂がある。模型メーカーで塗装用のスプレー商品も製造販売しているタミヤ(静岡市)が2020年8月3日、車中など40度以上になる場所で保管するのは避けるよう注意喚起したところ、大きく拡散された。

タミヤは取材に「夏場は気づかずに高温になってしまう場所がある」と指摘。スプレー缶製品メーカーの業界団体も「缶内の液化ガスの温度が上がると圧力も高くなり、破裂するおそれがある」と話す。

「直射日光の当たる場所」「車中や40度以上の高温になり得る場所」など

タミヤは3日、ツイッターで「【缶スプレー保管に関するお願い】日中の気温が上昇する夏本番を迎える中、改めて弊社缶スプレーのお取り扱いに際し、ご購入後の保管に関するご理解・ご協力をお願い申し上げます」として、7月6日付で公式サイトに掲載した注意を改めて喚起した。

「弊社缶スプレーは高圧ガスを使用した可燃性の製品ですので、直射日光の当たる場所や、ストーブ、ファンヒーター、コンロやレンジ等の火気近く、また、車中や40度以上の高温になり得る場所にての保管は、誤作動につながる可能性がございますため、冷暗所にて保管いただきますようお願い申し上げます」

具体的な同社製品として「エアーモデルスプレー(AS)」「ミニ四スプレー(MS)」など10項目を列挙した。ツイートは2800リツイートされるなど反響。「部屋に置いておいたのにヤバかった」「昔エア圧を上げようと思ってスプレー缶を熱湯で湯せんしてたら、突然底の丸く凹んだところがボコッと逆方向に出っ張った事があった」「車の中に置いておくとマジでドカンと行きます」など、破裂しかけたり、実際に破裂したりした実体験を投稿するユーザーもいる。

タミヤの広報担当は4日、J-CASTニュースの取材に「夏場には毎年同様の注意喚起をしています。今年は、梅雨が明けて本格的に暑くなってきたこの日に改めてツイートしました」と話す。

「冬場はストーブなどのそばに保管することには注意が向くと思いますが、夏場は気温が上がった窓際や自動車内などに置くことで、気づかずに高温の危険を招いている可能性もあります」(広報担当)

文中の「誤作動」とは「『高温で破裂した』という事故がよく言われますが、正しい保管の仕方をしていない場合、破裂以外にも何らかの不具合が起きるおそれがあるため、このような表記をしています」という。

日差しある日の車中では「70〜80度にはなるでしょう」

「弊社のスプレーに限らず、高圧ガスを用いたスプレー缶製品に共通して言える注意事項です」とタミヤの広報が話すとおり、こうした事故の危険は、ガスの圧力で内容物を放出させるスプレー缶を用いた「エアゾール製品」一般に当てはまる。

スプレー缶製品の業界団体である一般社団法人日本エアゾール協会(東京都千代田区)の斉藤英明専務理事は4日、取材に対し「エアゾール製品は、缶内の液化ガスの温度が上がると圧力も高くなります。圧力が缶の耐圧の限度を超えると破裂するおそれもあり危険です」と話す。該当製品としては、模型用スプレーはもちろん、車用の曇り止めスプレー、殺虫スプレー、夏場に出番の多い虫よけスプレー、制汗剤スプレーなどに高圧ガスを使用したものがあり、多岐に渡る。

高圧ガス保安法にもとづき、各種スプレー缶製品には「火気と高温に注意」の表示がある。保管に関する事項としては、「高温にすると破裂の危険があるため、直射日光の当たる所やストーブ、ファンヒーターの近くなど温度が40度以上となる所に置かないこと」などと記載されている。

エアゾール協会のウェブサイトでも使用上の注意を詳しく掲載している。「直射日光の当たる窓の付近では40℃以上になる事がありますので、置かないでください」といったものや、「夏季の自動車内では、長時間のうちに缶が過熱され、破裂する危険があります」と特に夏場の注意を促すものもある。

斉藤氏は「夏場の直射日光は危険です。厳密には製品によってスプレー容器の耐圧は異なりますが、日差しの出ている日に車の中に置いておくと70〜80度にはなるでしょう。そこまで上がると多くの製品は破裂などのおそれがあります。梅雨が明けてこれから暑い日が続きますので、保管には注意するようお願いしたいです」と話している。

(J-CASTニュース編集部 青木正典)