救急車サイレンでも車10台以上が止まらず 動画で物議、現地の消防本部に状況を聞いた

救急車サイレンでも車10台以上が止まらず 動画で物議、現地の消防本部に状況を聞いた

救急車走行も車止まらず物議

救急車サイレンでも車10台以上が止まらず 動画で物議、現地の消防本部に状況を聞いた

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救急車が交差点で右折しようとしても、車が10台以上も前を素通りし、立ち往生してしまい...。こんな動画がツイッター上に投稿され、なぜ止まらないのかと物議を醸している。

熱中症患者の搬送などで危険な場面も想定されるが、ドライバーのマナーが悪いのだろうか。救急車を運行する群馬県の館林地区消防組合に話を聞いた。

群馬県の山本一太知事も、ツイッターで苦言

館林地区消防と書かれた救急車が交差点に近づくが、その前を左右から速いスピードで車が横切って行く。

「右に曲がります。ご注意下さい」。サイレンを鳴らし、何度も自動アナウンスを流すが、救急車は横断歩道のところでストップしたままだ。大型トラックも2台続いて横切ったため、なかなか交差点内に入れない。

やっと少し進み、右に曲がろうとしたところ、左から軽ワゴン車がすれすれのところで横切って行った。

救急車が右に曲がったときは、横断歩道で止まって15秒ぐらい経っていた...。

この25秒ほどの動画は、救急車などをウォッチしている指揮統制SCさん(@Direction__SC)が2020年8月9日、ツイッターで投稿した。SCさんは、「なぜ止まらない? 特に最後の軽。危なすぎる」と、このツイートで疑問を呈している。

動画は、300万回以上も再生されており、様々な意見が寄せられている。

「普通、道譲るよね...」「これは流石に信じられない!」「こうした人達があるから、助かる命も助からなくなる」と嘆く声も相次ぎ、「緊急車両が交差点に接近したら信号が赤になるように出来ないんかな」といった意見もあった。

群馬県の山本一太知事も10日、ツイッターで動画を引用し、次のように訴えた。

「サイレンは近くに来ないと聞きづらい」との声も

「県民の皆さん、緊急車両には道を譲っていただくようお願いします。!人の命がかかっています!」

一方、ドライバーについて、マナーが悪いとは限らないとの意見も出た。

「救急車のサイレンは近くに来ないと聞きづらい」「車の機密性や防音性や音楽容量が大きくなった事が要因か」「速度の出ている道路だと急には停まれない」といったもので、「サイレンを見直すべきだ」との声もあった。

これに対し、動画を投稿した指揮統制SCさんは、「普通聞こえますよ 私もここを走っていて何回か出動に遭遇しましたが、聞こえなかったということはありません」とツイッターで書き、「運転してて見える場所に救急車はいるし、サイレンも聞こえるはず」だとしている。

動画の場所は、館林消防署を出て左に50メートルぐらい離れた「つつじが岡入り口」の交差点で、救急車が右折して入ろうとしたのは国道354号線だった。近くに東北道・館林インターがあり、群馬県内外の車が走っている。

SCさんにJ-CASTニュースが8月12日に取材すると、動画は、平日の4日15時過ぎに救急車が出動した直後に撮影したという。「普段から、止まらない車は散見されますが、10台以上も止まらずに通過するのは今回が初めてでした。 コロナ以前は、1日に7件ほど出動がありましたが、最近では多くて4件ほどです」ともしている。

「支障は聞いていないが、サイレンは聞こえるはず」

消防署が管内にある館林地区消防組合の消防本部総務課は8月12日、投稿された動画の内容を把握しており、「新庁舎に移転・新築した4月から現在まで、救急隊員に状況を聴取しています」と取材に明かした。

そして、「今のところ、現場の隊員から救急活動への支障は聞いていません。動画を見て、その内容に驚いています」と答えた。消防本部全体でも、ドライバーのマナーが大きな問題になっているわけではないという。

ただ、「現場には早く行かないといけませんし、患者は早期に搬送したいので、今回のようなことがあっては困りますね」とは話した。

交差点を横切る車にサイレンが聞こえたりするかについては、こう説明した。

「音量を抑えてはいませんし、実際は十分な音量で鳴っていますので、通常であれば聞こえるはずだと思います。今回は、通常のサイレンとは違う、ウーというモーターサイレンも鳴らしており、場合によっては、隊員が直接アナウンスすることもあります」

以前の旧庁舎では、救急車などの出動時に、前の道路で信号を赤にする制御装置が備え付けてあったという。新庁舎では、今回の交差点が少し離れているために装置を付けなかったのかどうかについては、「警察の管轄ですので、こちらでは分かりません」としている。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)