男児死亡の猪苗代湖ボート事故は、なぜ起きたのか? 地元警察に聞いた「当時の状況」

男児死亡の猪苗代湖ボート事故は、なぜ起きたのか? 地元警察に聞いた「当時の状況」

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福島県会津若松市内の猪苗代湖で起きたボート事故で亡くなった男児(8)の家族らは、湖の沖合で遊泳していて事故に巻き込まれた。

なぜ沖合で遊泳していたのかなど当時の状況について、会津若松署に取材して話を聞いた。

コロナの影響で湖水浴を控えるよう市が呼びかけていた

「人が湖の上で浮いている」。晴天の日曜日でレジャー客らが大勢繰り出した2020年9月6日の11時ごろ、こんな119番通報があった。

新聞各紙などの報道によると、千葉県から来た男児の父親が操縦するボートで猪苗代湖の中田浜の沖に出て、家族らがライフジャケットを着けて泳いでいた。

そこで、通りがかった別のプレジャーボートに巻き込まれ、家族らは、他の家族の水上バイクや他の客のボートで次々に運び出された。しかし、男児はすでに死亡して浮いており、スクリューに巻き込まれた可能性がある。男児の母親(35)と男児の友人(8)が足に重傷を負って病院に運ばれ、男児の兄(10)も軽傷だった。

事故を起こしたボートは、男性が運転して中田浜のマリーナから出港したといい、会津若松署が業務上過失致死傷の疑いもあるとみて、男性から事情を聴いている。このボートには、10人が乗船していたという。

会津若松市の観光課によると、中田浜にある湖水浴場は、例年7月20日〜8月20日まで開設される。しかし、2020年は、新型コロナウイルスの感染拡大を心配する地元の反対から、湖水浴場が開設されず、同課では、湖水浴を控えるよう呼びかけていた。

事故に巻き込まれた家族らは、なぜ沖合で泳いでいたのだろうか。

この点について、会津若松署の副署長は7日、J-CASTニュースの取材にこう話した。

ジェットスキーで沖にプカプカ、航行区域外なら徐行義務

「被害者の家族は、ジェットスキーをしようとしていて、ボートに引っ張って行ってもらうため、沖にプカプカ浮いていたと聞いています。どのくらい沖かは、幅を持たせて、中田浜から東に200〜300メートルと発表しました」

中田浜では、県の条例で、船舶航行区域は、「沖合300メートル以遠」と決められている。会津若松地方広域消防本部の消防指令センターに聞くと、事故現場は、中田浜から東に約150メートル沖だったという。

事故が起きたのは、船舶航行区域の中か外かは、はっきりしていないが、会津若松署の副署長は、「もし船舶航行区域外だった場合は、ボートは徐行しないといけません。ボートの速度については、まだ特定できていませんが、この点は、捜査のポイントになると思います」と話した。飲酒・無免許運転ではなかったとしている。

事故当時は、風が強くて波立っており、沖に出過ぎると波が高いので、ボートなどは浜近くを走る傾向があったという。ライフジャケットを着けていれば、ボートから見えやすいが、波立っていると見えにくくなる可能性もあり、どのような状況で事故が起きたのかは、まだよく分かっていないようだ。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)