自助・共助・公助は「時代遅れ」 立憲・枝野氏の批判、菅首相の答えは...

自助・共助・公助は「時代遅れ」 立憲・枝野氏の批判、菅首相の答えは...

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2020年10月28日午後、衆院で代表質問が始まった。菅義偉首相の就任から初めての野党との論戦で、立憲民主党の枝野幸男代表がトップバッターに立った。

10月26日に行われた菅氏の所信表明演説では、具体的な政策を列挙する一方で、大枠の理念が見えづらいとの指摘が相次いだ。それとは対照的に枝野氏は、「新自由主義に代わる新しい社会」など、立憲民主党の理念を改めて強調し、菅氏が掲げる「自助・共助・公助」を「時代遅れ」だと批判。改めて菅氏に理念を問うたが、やはり菅氏が口にしたのは「自助・共助・公助」だった。

「誰かの政策集を読み上げているよう」だった所信表明演説

菅氏の所信表明演説をめぐっては、野党を中心に

「自らの言葉で語りかけることはまるでなく、誰かの政策集を読み上げているような所信表明だった。最初の所信表明なので、国民に自らのビジョンや夢を語りかけてほしかったが、それも全くなかった」(立憲・福山哲郎幹事長)

といった声が相次いでいた。

枝野氏は代表質問の序盤で、「自助・共助・公助」を念頭に、

「自助努力を迫る自己責任が強まる中、追い込まれても公的な支援を受けることに強い抵抗感を抱き、頼ることをためらう風潮が広がっている。今ほど、政治の力が必要とされるときはない。政治に、こうした現実が見えているのかが問われている。ことさら自助を口にする総理に、声を上げようにも上げられない。こうした実態が見えているのか」

などと批判。その上で、立憲の理念を

「そんな中で問われているのは、これからの日本をどうするのか、その大局的なビジョン。立憲民主党は、一人一人の命と暮らしを守るために、目先の効率性にとらわれず、人を幸せにする経済を目指す。新自由主義に代わる新たな選択肢として、政治が責任を持って支え合いの役割を果たす、共生社会の実現を目指す」

などと説明した。

「自助・共助・公助」は「昭和の成功体験にとらわれた時代遅れのもの」

枝野氏は質問の終盤でも、改めて菅氏が唱える「自助・共助・公助」を疑問視した。

「いまの日本は、多くの皆さんが時代の恩恵を受けるどころか、厳しい時代の変化に翻弄されている。総理の言う、自助と共助と公助を順番に並べる考えは、端的に言って、昭和の成功体験にとらわれた時代遅れのものなのではないか」

その上で、菅氏に政治理念を問うた。

「最後に、改めて総理にお尋ねします。日本を、どんな未来へと導こうとしていますか?あなたはどこを見て、誰の声を聞いて、政治をしていますか。苦しんでいる国民の声は届いていますか」

この問いかけに対する菅氏の答弁は次のとおりで、批判されたばかりの「自助・公助・共助」について、従来の説明を繰り返した。

「今回の演説では、デジタル化、グリーン社会の実現、地方の活性化、全ての方々が安心できる社会保障、日米同盟を基軸とした積極外交の展開など、政策の大きな方向性を示した。その根本を貫く考え方が『自助・公助・共助』、そして『絆』だ。まずは自分でやってみる、そして家族や地域で助け合う、その上で政府がセーフティーネットでお守りをする。まずは、こうした国民から信頼される政府を目指すことが大事であり、そのためにも行政の縦割り、既得権益、悪しき前例主義を打破し、国民のために働く内閣として改革を実現していく」

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)