「ぼうぜんとしている」=「北の国から」脚本の倉本聰さん―田中邦衛さん死去

「ぼうぜんとしている」=「北の国から」脚本の倉本聰さん―田中邦衛さん死去

ドラマ「北の国から」に出演する田中邦衛さん(C)フジテレビ

 ドラマ「北の国から」で田中邦衛さんと長年仕事をした脚本家の倉本聰さんは、田中さんの訃報に「ぼうぜんとしています。気持ちに穴があいてしまう感じです」と驚きを隠さなかった。

 田中さんの人柄について「本当に真面目。一見、ちゃらんぽらんだけど、あんなに真面目な男はいなかった」と評する倉本さん。「みんなで酒を飲んでいても、さっと引き揚げる家族思いの男だった」と振り返る。

 「北の国から」の黒板五郎役には当初、候補となる俳優が多くいたという。その中で、田中さんは「男が一生懸命に何かをすれば矛盾が生じるというテーマにぴったりだった」と振り返る。

 オファーする際は、田中さんの当たり役の「青大将」のイメージを捨てるよう依頼。「『青大将』のオーバーアクションが身に付いていたから最初は心配だったが、杞憂(きゆう)に終わった。本当に真面目だった」と話す。

 「北の国から」の撮影で使われた建物などはロケ地、北海道・富良野に残っており、「今も黒板五郎がいる感じがある」と倉本さん。「スーパーで肩をたたかれて、『先生』なんて言われそう。だから亡くなったと聞いても、今も富良野で一緒に生きているという感じがあります」と名優の死を悼んだ。 【時事通信社】