異例の五輪、警備本格化=無観客でも過去最大規模―全国警察一丸で厳戒態勢

異例の五輪、警備本格化=無観客でも過去最大規模―全国警察一丸で厳戒態勢

東京五輪・パラリンピックの主会場となる国立競技場前で警備する警察官ら=19日、東京都新宿区

 東京五輪の開幕に伴い、警察当局の警備が本格化する。五輪・パラリンピックの期間中、警視庁など9都道県警や全国から派遣された応援部隊の警察官ら計約6万人が、競技会場周辺の警備や要人警護などに従事。新型コロナウイルスの感染再拡大で大半の会場が異例の無観客開催となるが、過去最大規模の厳戒態勢で臨む。

 競技会場の最寄り駅から会場までのルートは「ラストマイル」と呼ばれる。観客がいれば競技の前後に人が密集するため、転倒事故やテロなどのリスクが高まる。

 ただ、無観客開催となり、東京都内のライブサイトやパブリックビューイング(PV)が中止となったため、警備要員を競技会場周辺や利用者の多い鉄道駅などに重点的に配置する。

 主会場となる国立競技場や選手村などでは、警備犬を出動させて不審物がないかを確認。聖火台や複数の会場がある台場地区には、警戒警備のため地上約100メートルにカメラ付きのバルーンを上げた。

 ドローンによるテロ防止策として、不審なドローンを発見した場合はジャミング(電波妨害)装置で運航不能にし、網をつり下げた大型ドローンなどで捕獲する。

 サイバー攻撃の脅威も高まっている。警視庁は昨年3月、サイバー犯罪の捜査員らを中心とした「サイバー事案対処センター(CRC)」を設置。今年6月末から態勢を強化し、24時間、監視や情報収集を続けている。

 大会期間中は組織委員会や都との間で、サイバーセキュリティーや交通渋滞、事故などの情報を速やかに共有するため、連絡要員を派遣する。

 一方、警備に当たる警察官が新型コロナに感染した場合に備え、専用チームを編成。消毒や感染者の搬送を行うとともに、警備の部隊に感染者が多数出るなどのケースも想定し、部隊ごと入れ替われる態勢を組む。

 斉藤実警視総監は、6月に行われた警備訓練で「7年以上にわたって練り上げてきた対策と訓練の成果を大いに発揮してほしい」と訓示した。 【時事通信社】