控訴審判決、来年3月=川崎老人ホーム連続死―東京高裁

 川崎市の老人ホームで入所者3人が相次いで転落死した事件で殺人罪に問われ、一審横浜地裁で死刑となった元職員今井隼人被告(29)の控訴審公判が26日、東京高裁(細田啓介裁判長)であった。弁護側は「自白の信用性を認めた一審判決は誤りだ」と改めて無罪を主張。検察側は控訴棄却を求め、結審した。判決は来年3月9日。

 直接証拠が乏しく、控訴審でも捜査段階での被告の自白の信用性が争点となった。

 最終弁論で弁護側は、証人出廷した心理学者による鑑定結果に基づき、自白の供述は「被害者の具体的な行動や反応の様子が希薄で、不自然だ」と主張。「マスコミの取材から被告や家族を守ってもらうため、取り調べに迎合するしかないと思い虚偽の自白をした」と訴えた。

 一方、検察側は心理学者による鑑定は確立された手法ではなく信頼性に欠けると指摘。虚偽の自白をしたとの弁解も不合理で、「控訴には理由がない」とした。 【時事通信社】