3度の通報も命救えず=児相と道警、説明食い違い−札幌女児死亡から1週間

3度の通報も命救えず=児相と道警、説明食い違い−札幌女児死亡から1週間

衰弱死した池田詩梨ちゃんの自宅前で、手を合わせる女性=11日、札幌市中央区

 札幌市中央区の池田詩梨ちゃん(2)が衰弱死し、母親の池田莉菜容疑者(21)らが傷害容疑で逮捕された事件は、12日で発覚から1週間が経過した。同市児童相談所と北海道警は昨年9月以降、計3回通報を受けたにもかかわらず、幼い命を救えなかった。市側は「対応に不備があった」と情報共有が不十分だったと認め、再発防止に乗り出した。

 連携不足を象徴するのは、事件への対応をめぐる児相と道警の説明の食い違いだ。

 児相に昨年9月と今年4月に近隣住民から通報があったのに続き、5月12日には「泣き声がする」と110番があった。道警は児相に対し、強制的に立ち入る「臨検」の検討を13日に電話で要請したと説明。一方、児相は臨検の許可を裁判所に求めておらず、児相幹部は「(道警の要請は)記憶にない。家庭訪問の同行要請はあったが、臨検との認識はなかった」と反論した。

 道警は同14日にも池田容疑者宅への同行を求めたが児相は応じず、幹部は「道警に控えてほしいと言われた」と釈明した。

 詩梨ちゃんは今月5日、搬送先の病院で死亡が確認された。頭や顔、背中などには殴られたとみられるあざが広範囲に見つかった。

 秋元克広市長は11日の記者会見で、両者の食い違いについて「虐待対応への認識や考え方の違いから発生した。子どもの命をどう守るか、共通の認識を持つことが必要だ」と強調。再発防止に向け、「近日中に緊密な連携体制の構築に向けた協議の場を設けるよう道警に要望する」と述べた。 【時事通信社】