沢村栄治の故郷にブロンズ像=三重県伊勢市〔地域〕

 三重県伊勢市の近鉄宇治山田駅前にこのほど、プロ野球草創期の伝説の名投手、沢村栄治のブロンズ像が完成した。同市は沢村投手の生まれ故郷。駅前で開かれた除幕式に出席した長女の酒井美緒さん(74)は「これだけ立派なものを建てていただき、父は幸せ者」と声を震わせた。

 沢村投手は1917年に旧宇治山田市(現伊勢市)内で生まれ、34年に大日本東京野球倶楽部(現読売巨人軍)に入団。プロ野球初のノーヒットノーランを達成するなどの功績を残し、44年に台湾沖で戦死した。

 像は等身大で、高さ1.7メートル、台座を含めると約3メートル。読売巨人軍入団時をモデルとしたユニホーム姿で、右手にボールを持ち、左足を生家に向かって高く上げている。沢村投手の投球フォームの像は、日米野球でベーブルースと対戦した草薙球場(静岡市)や母校である京都市の京都商業(現京都学園高校)に続き3体目。建立には、NPO法人「沢村栄治顕彰会」が寄付金を集めるなどの活動を続け、富山県高岡市の銅像製作会社が手がけた。

 除幕式には関係者ら約100人が出席。同顕彰会の牧戸福司理事長(69)は「伊勢で生まれ育った沢村栄治が(故郷に)やっと帰ってきた。(本人は)戦禍に散ったが、この像を見て、二度と戦争の悲劇をなくしていきたいという思いを込めて製作した」とあいさつした。 【時事通信社】