姫野選手、中学時代に「本気禁止令」=開花した逸材、地元に凱旋−ラグビーW杯

ラグビー日本代表の姫野和樹、中学時代に「本気禁止令」 上半身裸になり筋肉自慢も

記事まとめ

  • ラグビー日本代表の姫野和樹は、初めてのW杯に開幕戦から出場し、輝きを放っている
  • 中学時代に指導した松浦要司教諭は「体幹が強くて倒れなかった」と振り返った
  • 練習ではチームメートの安全面を考慮し、接触プレーで「本気禁止令」を出した

姫野選手、中学時代に「本気禁止令」=開花した逸材、地元に凱旋−ラグビーW杯

姫野選手、中学時代に「本気禁止令」=開花した逸材、地元に凱旋−ラグビーW杯

ボールを持って突進する中学時代の姫野和樹選手(フリーライターの清水良枝さん提供)

 倒されてもすぐに起き上がって突進を続け、屈強な相手にタックルしてボールを奪い取る。ラグビー日本代表の姫野和樹選手(25)は、初めてのワールドカップに開幕戦から出場し、輝きを放っている。第3戦の舞台は出身地の愛知県。世界レベルの逸材を育んだ地元への凱旋(がいせん)を果たした。

 名古屋市立御田中学校でラグビーを始めた姫野選手。指導した松浦要司教諭(42)は、練習中にディフェンス役として姫野選手にタックルしようとしたが突破された。「あれ、おかしいな。もう1回やろうぜ」。中学生相手に何度やっても止められず、「すごいなと思った。とにかく体幹が強くて倒れなかった」と振り返る。

 練習ではチームメートの安全面を考慮し、接触プレーで「本気禁止令」を出した。それでも熱が入り過ぎ、相手をはね飛ばしてしまうことも。注意すると、「何で僕だけやらせてもらえないんですか」と食って掛かられたこともあったという。

 姫野選手は筋力トレーニングで、恵まれた体格にさらに磨きをかけた。体育の授業での着替えや雨中の練習時に、「よく上半身裸になって筋肉自慢していた」(松浦さん)と懐かしむ。

 進学した中部大春日丘高校(愛知県春日井市)でも、その身体能力は別格だった。同校ラグビー部の宮地真監督(54)は、入学当初は下働きからやらせようと思ったが、「我慢できなかった」と笑う。入学直後の5月の高校総体でフォワードの花形ポジション、ナンバー8として起用。「その時から飛び抜けていて、記者が目を付けるほどだった。間違いなく日本代表になると思った」と話す。

 高校でも姫野選手は宮地さんから「お前はアタック練習はせんでいい」と厳命され、他の部員の練習台に。3年生時には高校日本代表を飛び越え、ジュニアジャパンに選出された。

 連覇を続けた帝京大時代は、足のけがなどで大きな存在感を示せなかったが、トヨタ自動車へ入社後に長いトンネルを抜けた。社会人1年目で日本代表に初選出され、オーストラリアやニュージーランドなど強豪国の選手にも負けないフィジカルの強さを示した姫野選手。日本初のベスト8進出に向け、突進を続ける。 【時事通信社】