サーモン、不動の人気=ノルウェー産が豊洲にも浸透

サーモン、不動の人気=ノルウェー産が豊洲にも浸透

豊洲市場に入荷したノルウェー産のブランド魚「オーロラサーモン」=2019年12月、東京都江東区

 すしネタなどで日本にすっかり定着したサーモンの人気が、一層高まっている。首都圏の台所である東京・豊洲市場(江東区)の飲食エリアでは、移転前の築地市場(中央区)では扱わなかった店がサーモンをメニューに追加。幅広い年代に食べられるようになるなど、今や不動の人気を確立している。

 ◇揚げ物店に刺し身

 特に人気なのはノルウェー産。ノルウェー水産物審議会(NSC)によると、同国沿岸は「水温が低くサーモンの養殖に絶好の環境」といい、産卵から飼育・出荷まで手掛ける「完全養殖」によって生産されている。

 ノルウェー当局によると、日本への輸出量は2018年が3万2000トンで、10年前に比べ6割近く増加した。関東などの都市部から全国各地の料理店や鮮魚店へ広く浸透し、大手水産会社による好きな魚アンケートでも、サーモンは上位にランクされている。

 豊洲市場内のすし店「寿司処やまざき」は「かつて築地市場では、国産天然魚へのこだわりや、外国産の養殖魚で脂がきついなどの理由から、サーモンを扱わない店が多かった」と明かす。

 ところが、近年は「身質がかなり良くなってきた」上、市場を訪れる外国人にも人気があり、「サーモンの扱いは欠かせなくなった」(同店)。豊洲市場仲卸が経営する東京・銀座の高級すし店「つきじ鈴富」でも「昨年秋からノルウェーサーモンを扱い始めた」という。

 豊洲では「今はマグロ以上に注文が入る」といったすし店関係者の声も。とんかつなどの揚げ物専門店でも「豊洲に来てからノルウェーサーモンの刺し身をメニューに加えた」と、人気はうなぎ登りだ。

 ◇年配客も支持

 関東を中心に鮮魚専門店を展開する角上魚類ホールディングス(新潟県長岡市)の仕入れ担当者は「養殖魚の中でも群を抜いておいしいノルウェーサーモンは最近、年配のお客さんからも支持を得るようになった」と話す。

 北極圏のいけすで養殖され、水揚げ後に加工場から36時間ほどで日本へ空輸されるブランド魚「オーロラサーモン」をはじめ、同社のノルウェーサーモン販売量は年々増加。近年は年間およそ200トンを扱っているという。

 ノルウェーでは現在、西岸の河口付近のいけすでサーモンを養殖しているが、「岸から数キロ沖での養殖も視野に入れ、技術開発を進めている」とNSC。今後もおいしいサーモンが、たくさん味わえそうだ。 【時事通信社】