仮設住宅、集いの場に=お茶会で孤立防ぐ―台風19号から3カ月・宮城

仮設住宅、集いの場に=お茶会で孤立防ぐ―台風19号から3カ月・宮城

台風19号で被災した宮城県大郷町にできた仮設住宅で、お茶会を楽しむ住民ら=2019年12月26日

 東日本を中心に各地で大きな被害が出た台風19号の上陸から12日で3カ月。19人が死亡した宮城県では、仮設住宅での見守り活動や集いの場づくりが進む。民間賃貸を含む仮設入居者は13市町で約500世帯。被災者支援のノウハウがある民間団体がお茶会を開くなど、住民の引きこもりや孤立を防ぐ方法を模索している。

 吉田川の決壊で浸水被害に遭った大郷町。昨年12月下旬、4地区37世帯が身を寄せるプレハブ仮設団地内の談話室では住民12人がお菓子を手に、話に花を咲かせていた。このお茶会は町や支援団体が、12月から週1回開催。スタッフが「体調はどうですか」と声を掛けたり、住民同士で近況報告をしたりして和やかな時間を過ごした。

 無職赤間聰子さん(84)は自宅が浸水し、夫や息子夫婦と仮設で暮らす。お茶会で近所の友人に再会でき、「みんなで話せる場所があるのは最高。友達に会えると元気が出る」と笑顔を見せた。一方で、「環境が変わるので体調が心配」と不安も口にした。

 被災から3カ月がたち、住民の悩みは健康問題や生活再建への不安など多岐にわたる。支援に携わる日本インターナショナル・サポート・プログラムの吉田真由美代表理事(47)は「被災者からニーズや困りごとを聞いて関係機関につなげるのが役目。不安な気持ちを取り除きたい」と力を込めた。

 違う地区から来た住民の交流や、幅広い世代に対応した支援が課題。町保健福祉課の担当者は「畑仕事をしていた人が多いため、狭い仮設で気がめいるかもしれない」と精神面の影響も心配する。今後は健康体操や交流イベントで、外に出る機会も設ける予定だ。

 一方、土砂崩れや浸水の被害を受けた丸森町は、プレハブ仮設入居者が170世帯と県内最多。昨年末に被災者へ鍵の引き渡しが終わったばかりで、町社会福祉協議会が相談員による見守り活動の準備を進めている。

 6カ所の仮設団地にはさまざまな地区から入居者が集まっている。担当者は「周囲が知らない人になり、独居高齢者の孤立が心配だ」と話した。 【時事通信社】