有志チーム、広がる輪=ボランティア不足解消に期待―台風19号から3カ月・長野市

有志チーム、広がる輪=ボランティア不足解消に期待―台風19号から3カ月・長野市

有志のボランティアチームが開いた「サロン」で、クリスマスリースを手に話をする被災者とチームのメンバー=2019年12月24日、長野市穂保

 台風19号上陸から3カ月が経過し、千曲川などの氾濫で大規模な浸水被害が出た長野市ではボランティア参加者が減少し、人数確保が大きな課題となっている。こうした中、被災から間もない時期に結成された有志のチーム活動が輪を広げており、ボランティア不足解消に向け期待が寄せられている。

 市災害ボランティアセンターが昨年10月中旬から12月末までに受け入れた災害ボランティアは延べ約6万2000人。ただ、長野県社会福祉協議会によると、12月の平日参加者は1日当たり300人台と減少傾向にある。同協議会の担当者は「被災者のニーズも変化しており、引き続きまとまった人数が必要になる」と危機感を募らせる。

 注目を集めているのが、在宅避難者などに炊き出しや救援物資の提供を行うことを目的に10月20日に結成された「穂保被災者支援チーム」。当初は被災者宅を訪れて弁当を届けていたが、11月下旬からは被災地区の三つの公民館などで住民に昼食を提供する「サロン」を開催している。

 同チームの太田秋夫代表(68)は、「避難所を利用しない被災者は食事や物資の提供を受けることが難しいと知り、支援したいと思った」と立ち上げた理由を説明。サロンという集いの場を設けることで「再建していこうという気持ちに少しでもなってもらえれば」と期待する。

 穂保研修センターで12月24日に開催されたサロンでは、クリスマスにちなみシチューやチキンのほか、ケーキやコーヒーも用意された。浸水した実家の手伝いに来ていた同市吉田の山口悦子さん(52)は「クリスマスも正月もないと思っていた。頑張らなきゃなと思える」と涙を流した。

 チームの一員で、市内の高齢者施設で働く寺島まきさん(49)=同市三輪=は物資の受け渡しを主に担当。「ちょっとした労働力にすぎないが、誰かの力になれば」と参加した理由を話す。

 チームは結成当初約10人だったが、フェイスブックで活動状況を発信すると協力者は徐々に増加し、現在までに延べ数百人が参加。県外からの参加者もおり、太田代表は「『何らかの支援をしたい』という気持ちを感じる」と語る。

 10日には年明け後初のサロンが開かれ、計150食のカレーを提供した。チームは今後、被災住民が中心となってサロンが運営できるよう、サポートもする計画だ。 【時事通信社】