「客足ゼロ」「絶望的」=飲食店悲鳴、見えぬ先行き―新型コロナ

「客足ゼロ」「絶望的」=飲食店悲鳴、見えぬ先行き―新型コロナ

新型コロナウイルスの影響で観光客が減少し、閑散とする浅草の雷門通り=13日、東京都台東区

 新型コロナウイルスの感染拡大で街の飲食店が大きな打撃を受けている。政府の会食自粛要請もあり、東京・浅草など観光地をはじめ各地の繁華街でも人出はまばら。飲食店経営者からは「来店ゼロの日もある」「絶望的だ」といった悲鳴が上がっている。運転資金融資を得て急場をしのぐ考えだが、感染拡大の収束が見通せない状況に事業継続への不安は募るばかりだ。

 「30年間、こんなことはなかった」。札幌市でバーを営む50代男性はこうつぶやいた。北海道による2月末の緊急事態宣言以降、客足は急減。3月の売り上げは前年同月比7割減の見通しだ。数日で融資を受けられるサービスを活用して運転資金を確保したが、「いつ完済できるか分からない」と窮状を吐露する。

 実際、資金繰りの不安は急速に広がっている。日本政策金融公庫によると、1月末に設置した相談窓口に寄せられた資金繰りに関する相談件数は今月に入り急増。15日までの1週間で3倍近く増え、3万5579件に達した。

 長野県塩尻市の40代の飲食店経営者は「団体予約が全部キャンセルとなった」と嘆く。消費税率の引き上げで客足が落ちていた上に、春のイベントの延期・中止が相次ぎ、「新型コロナの影響で被った損失を取り戻すのには時間がかかる」と表情は暗い。

 一方、製造業への影響は、今後色濃くなりそうだ。東京都大田区の町工場関係者は「これから受注が減るかもしれない」と指摘。同区では従業員3人以下の零細事業者が多く、経営者の高齢化も進む。現状が長期化すれば、廃業が加速するのは必至だ。 【時事通信社】