「命は大事」「残念」=外国人聖火ランナーも落胆―感染拡大で帰国できず

「命は大事」「残念」=外国人聖火ランナーも落胆―感染拡大で帰国できず

聖火ランナーを務める予定だったモンゴル出身の技能実習生、ルハグワドルジ・ナンデンエルデネさん=2月27日、愛知県岡崎市

 2020年東京五輪の延期に伴い、26日から予定されていた聖火リレー開催も見送られたことを受け、ランナーとして出走予定だった外国人らも落胆の声を上げた。

 14年から愛知県岡崎市の工場で技能実習を続けるモンゴル・ウランバートル出身のルハグワドルジ・ナンデンエルデネさん(28)は、今年11月の実習終了を前に、日本での思い出づくりのため聖火ランナーに応募した。

 両親はランナー姿を見に来る予定だったが、父親が今月上旬に急死。新型コロナウイルスの感染拡大で日本からモンゴルへの入国は禁止され、亡くなった父との再会は果たせていない。

 ナンデンエルデネさんは聖火リレーの取りやめを「世界の人々が病気で困っている。人の命は大事だ」と素直に受け入れる。延期後の東京五輪開催時には「喜んで戻って来たい」と話し、改めてランナーとして走りたい考えだ。

 トルコ出身で、和歌山県串本町の国際交流員を務めるドゥルナ・オズカヤさん(32)は、走れなくなったことに「とても残念。とにかく悲しい」と漏らした。故郷のトルコでも感染が拡大しつつあり、「最初は日本の方が感染者が多く、家族から心配されていた。今は私が家族を心配している」と不安そうに語った。

 島根県内を出走予定だったフランス出身の料理人ゴメス・ダヴィッドさん(31)は、24年パリ五輪に聖火をつなげたいとの思いで応募した。「中止もあり得ると思っていたので、延期はありがたい」と前向きに話す。

 「私は日本にいるため力になれない」と、外出禁止措置のため家にこもる母国の家族を気遣うダヴィッドさん。「延期になってもチャンスがあれば走りたい。安全で盛り上がる五輪が開かれてほしい」と願った。 【時事通信社】