中3自殺訴訟が和解=広島県府中町側、万引き誤認の過失認める

 広島県府中町で2015年12月、万引きをしたとの誤った記録で志望校の推薦をもらえなかった町立中学3年の男子生徒=当時(15)=が自殺した問題で、遺族が同町に損害賠償を求めていた訴訟は25日、広島地裁(高島義行裁判長)で和解が成立した。

 和解条項で町側は、進路指導の過程で万引きをしたとの誤った記録により男子生徒の自殺という結果を引き起こしたと因果関係を認めた。町は遺族に約2900万円の賠償金を支払う。

 和解後、記者会見に応じた生徒の母親は「金額は亡くなった命の大きさに代えられない」と話す一方、町側の過失が認められたことに「前向きな結果だ」と話した。

 訴状などによると、男子生徒は私立高校の学校推薦を希望したものの、面談で1年の時の万引きを理由に学校側から推薦を認めない旨の指導を受けた。面談後に生徒は自殺。その後の調査で生徒が万引きした事実はなく、誤った記録に基づいて進路指導をしていたことが判明した。

 府中町の高杉良知教育長の話 再発防止と教職員の意識改革に今後も真摯(しんし)に取り組む。 【時事通信社】