原爆死没者名簿の「風通し」=118冊、31万9000人―広島

原爆死没者名簿の「風通し」=118冊、31万9000人―広島

原爆死没者名簿に「風通し」を行う広島市の職員=20日午前、同市中区の平和記念公園

 広島市の平和記念公園で20日午前、原爆死没者名簿の湿気を取り除き、異常がないかを調べる「風通し」が行われた。市職員らは原爆が投下された午前8時15分に黙とう。途中雨で一時中断する場面もあったが、名簿を原爆死没者慰霊碑の前に並べ、ページを丁寧にめくって風を通した。

 名簿は118冊で、昨年8月5日までに亡くなった31万9186人の氏名と死没年月日、死没時の年齢が記されている。身元不明者を悼むため「氏名不詳者多数」と1ページ目に書かれ、全て白紙の名簿1冊と、長崎で被爆したが広島への奉納を遺族が希望する10人分の名前が書かれた名簿1冊も含まれている。

 風通しと並行し、慰霊碑の石室内や奉安箱を清掃し、調湿剤や防虫剤も入れ替えた。新型コロナウイルスの影響で、市職員らはマスク姿で風通しなどを行った。感染予防のため、市立学校や県外から訪れる修学旅行生への案内を送っていないこともあり、子どもたちの姿はなかった。

 市は昨年8月6日以降の死没者の記帳を6月初旬に始め、8月6日の原爆の日に石室に納める予定。 【時事通信社】