黒沢清監督に銀獅子賞=日本人17年ぶり―ベネチア国際映画祭

黒沢清監督に銀獅子賞=日本人17年ぶり―ベネチア国際映画祭

第77回ベネチア国際映画祭に出品した「スパイの妻」で銀獅子賞を獲得、ビデオメッセージを寄せる黒沢清監督(公式サイトより)

 イタリアで開催された第77回ベネチア国際映画祭で12日夜(日本時間13日未明)、コンペティション部門の審査結果が発表され、「スパイの妻」を演出した黒沢清監督(65)が監督賞に当たる銀獅子賞に輝いた。日本人監督の同賞受賞は、2003年の「座頭市」を撮った北野武監督以来17年ぶり。

 新型コロナウイルスの影響で現地入りできなかった黒沢監督は同映画祭に寄せたビデオメッセージで「長い間映画を作ってきて良かったなと感じています」とコメントした。

 「スパイの妻」は太平洋戦争直前の神戸が舞台。訪れた満州で偶然恐ろしい国家機密を知り、帰国後に正義感から世界に伝えようとする男性と、それを信じ愛し続ける妻の物語。蒼井優さん(35)、高橋一生さん(39)が時代に翻弄(ほんろう)される夫婦を演じた。NHKの超高精細チャンネルBS8K用に撮影され6月に放送された。劇場公開は10月16日から。

 黒沢監督は神戸市出身。立教大在学中から8ミリ映画を撮り始め、1997年の「CURE」で世界的に注目を集めた。主な作品に、カンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞した「回路」、同映画祭ある視点部門で審査員賞となった「トウキョウソナタ」、同部門で監督賞の「岸辺の旅」などがある。 【時事通信社】